2010年4月18日日曜日

香雪美術館「堀 文子展」とおいしい神戸*

つい先日に鑑賞した「三岸節子展」の余韻がまだ残っているのですが
70代80代90代になっても益々輝きを増し、パワフルな作品を描き続けてらっしゃるという点で
共通するものがあるのではと、神戸御影にある「香雪美術館」まで出かけてきました。

  
神戸の御影というところは初めて訪れる土地ですが、何と美しい街なんでしょう!

堀文子さんといえば、20年ほど前に買った『こどものとも』復刻版の中の2冊の絵本に
挿絵を描いておられて、この時はまだ、堀文子という画家を知らなかったのだけれど
美しく叙情的に描かれた絵が印象に残っていました。
  
その後、ほとんどその作品を目にしたことはなかったのですが
数年前に買った本の挿絵で、また再会。随分と作風が違うなぁと驚いた記憶があります。
  
そんなことで、一度この画家の特別展を観てみたいとずっと思ってました。

三岸さんもそうでしたが、堀さんも、何と哲学的な方なんでしょう。
お二人とも「花の画家」と形容されるように、色彩豊かな美しい花を描かれていますが
実際は、そんな美しいだけの画家ではなく、とても厳しく強いものを感じました。
買い求めたカードや画集は綺麗なものですが。↓
 
香雪美術館は東洋古美術を中心とした私立美術館という性格上
刀剣武具、仏教美術、茶道具などを展示しやすいような造りになっていて
堀さんの絵画を展示するにはちょっとどうかな・・と思いましたが
作品自体はどれもこれも素晴らしくて、こうして一堂に観て、その作品世界に感動してしまいました。
91歳というご高齢ですが今だ現役でご活躍されている方からは、やはり色々学ぶべき人生訓がありますね。
(一番下に、作品の横に書かれていたもので、夫がメモしておいて、と言った言葉を備忘録として記しておきます。

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その後、三宮へ出て、軽くワインとチーズでもということに。
友人お奨めのナチュラルチーズ専門店「フロマジュリーミュウ」に連れて行ってもらう。
この日は、まだ夜遅くまで遊ぶ気でいたのでテイクアウトはお預けです。
小洒落たお店で奈良にはない雰囲気が、ちょっと羨ましい感じでした。
  

夜は、水道筋の中華料理「天天」へ。これまた美味しくて安くていいお店。
  
この5日間で、まさかの3度も県外遠征をしてしまったけれど
ずっと奈良に閉じこもっていたので、たまには外の空気も吸わなきゃね。

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「堀 文子展」は5/5まで。会期中休館日なし。

<<備忘録>>

私は、人生の折り返し地点は50歳。そこからは、残る時間を人にゆずらず
自分の決めた目的に向かって進むしかないと思いました。
50歳ならまだ、まったく別の専門家になれるくらいの体力と判断力もあります。
ですから50歳からあとは、迷ったり、あたりに気を散らすことなどもう許されないと考え、
50歳からあとの新しい暮らしに踏み切りました。都市生活を捨て自然の中で暮らし始めました。