2009年12月30日水曜日

2009年をふりかえって*

2009年ももうすぐ暮れようとしています。
年の瀬の慌ただしい時期ですが
今年一年を振り返ってみましたら
やはり「感謝」の一言につきる想いでいっぱいです。

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今年3月に奈良倶楽部は20周年という節目の年を迎え、
開業以来続けていました「一泊二食付き」というスタイルを
「夕食無しの宿 "B&B"」に変更するという大きな決断をしました。

ここ1~2年、奈良の情報発信も大きく広がり
夕食は地元のおいしいお店で食べようと
夕食無しをリクエストされる方も多くなったことが、決断できた一つでもありますが。

夕食の時間に拘束されずに、奈良のあちらこちら、夕暮れ時から夜にかけての奈良と
旅の一日中を、もっと気軽にまるごと楽しんでいただきたいと
そのような奈良旅スタイルの宿として踏み出した私達。

おかげさまで、私自身が「旅のコンシェルジェ」として
より一層きめ細かくお客様に接することができましたこと。
旅の一日のスタートでもある朝食を、食材の質にこだわって
美味しく召し上がっていただくように充分に心配りできましたこと。

「奈良倶楽部」のすべての業務をこなしていく中で
一番占める割合が大きかった”夕食”がなくなって随分気持ちが軽くなり
より仕事愛に燃える(!?)ようになっていること。
20年のキャリアを一旦忘れて
新人のような新鮮な気持ちで21年目を踏み出せたことは大きなできごとでした。

宿に帰ってからゆっくりとお食事を楽しみたい・・・というお客様には
ご希望に添えず、大変申し訳ない気持ちでしたが
すべてが揃っているわけではない、この小さなホテルに興味を持ってくださって
ご宿泊いただきましたお客様方には心から感謝申し上げます。

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また、少し個人的なことなのですが・・・。


しばらく体調を崩していました相方もようやく年の瀬に帰ってまいりました。
といっても、しばらくはゆっくりペースで充分に養生して
春には元気な姿でお目にかかれるように努めたいと思っています。


・・・それにしても、突然のそして予期しなかった長期に渡る入院。
この一ヶ月半は長かったし、しょうじき辛いこともありました。
そんな中で、何とか希望を失わずに気持ちを前向きに保ってこられたのも
私の周りの人たちがそっと心を寄せて下さって
心から祈り励ましてくださったおかげと深く深く感謝しています。
たくさんの温かいお気持ちをいただきましたこと、本当にどうもありがとうございました。

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多くの方とお話をする機会の中で印象に残った言葉があります。
「病気は人生をチェンジするチャンス」
病を得て、自身の人生を見直すきっかけになった、ならざるを得なかった。
確かにそうですね。
私達ももう少し身の回りを整理してシンプルな暮らしを心がけようと思います。

また「祈りには力がある」・・・という言葉。
多くの方が私達のために祈って下さった時。
きっと祈って下さってると、とても心強く感じ勇気を得ました。
誰かのために祈るというのは、その人に心を寄せるということなんだなぁと
とても温かい気持ちに包まれたのです。そしてまた、私も誰かのために祈ってあげたいと思うのでした。

2009年の年の瀬に
多くの方にご縁をいただいた素晴らしい一年だったと感謝の気持ちでふりかえっています。
皆さま、どうもありがとうございました。

新しい年が皆さまにとって喜びに満ち溢れた素晴らしい一年となりますようお祈り申し上げます。
どうぞよいお年をお迎えくださいませ。

2009年12月28日月曜日

ハートの内側から

クリスマスイブの日に読んだ素敵なブログの文章が
そのときの自分自身の心を表現していて、ずっと心に残っていました。
ここにご紹介させていただきます。

「ハートの内側から」


辛い時も幸せな時も
自分のプロセスなのだなーと思う。

誰もが皆、いつも一生懸命生きている。

尊い。

こけたり、ひっくり返ったり、
痛い目にあったりしてきたし、
これからもそういう体験を私は選択する時が
あるのかもしれない。

でもそれも私のプロセスだ。

そしてどういう選択をしたとしても
私は私が好きだろう。

私はわかったからだ。

こけたり、ひっくり返ったり、
痛い目にあったりというのも、
本当は幻なんだということが。

私のその選択はそもそも善でもないし、
悪でも無かったのだ。

今までも、これからも。

そこから引き起こされた全てのもろもろも。

ただ自分の望んだ経験が
そこに有るだけ。

いつどんなときも自分を信頼し、
自分の内にある光と共に生きるとき、
ハートの内側から湧き上がる、

愛しい、

ただ、

愛しい、という想い。

自分の魂とハートを通して繋がる時、
溢れ出るのはそれだけだ。

それは自分の領域を超え、
全ての人、全てのことへと
際限なく溢れ、拡がり、つながる。

私を痛めつけた人、
私を踏みにじった人、
私を殺そうとした人にさえ。

そして私は、知る。

全ての出来事の関係性を。
まがうことのないありようを。

怒りもなく、悲しみもなく、非難もない。

ただ、そうなっていくことを。

もう、そうなっていることを。


この関係性には言葉はいらない。
自分の魂と共にあり、
両手にその光を抱く人は
互いに手を取り合い、
目には見えないがひとつ、なのだ。
ハートはつながっている、からだ。



ハートは等しく誰もの中に。


自分と出逢おう。


自分を隠し、自分を騙し続けることはもう止めよう。

この両手に、自分自身の光を抱こう。

2009年12月27日日曜日

大晦日からお正月にかけてのお出かけ情報*その④伝統行事のご案内



越年行事やお正月の伝統行事は、奈良県内どちらの寺社でも行われますので
ここでは主に奈良市内の寺社を中心に、
県下の寺社では、奈良倶楽部のお客様にお奨めしやすいところをご案内させていただきます。
日にちと時間の順にご紹介するようにしていますが、同じ寺社での行事はまとめて紹介しています。

長谷寺「観音万燈会 」◇
・12/31 19:00から 1/1 5:00まで本堂と399段の登廊に明かりが灯ります。
 (1/1~1/3は17:00~20:00)

◇護国神社「御火焚祭」◇
・12/31 23:30~1/3
 除夜祭の後、浄暗の中、県下一の「大とんど」に点火。
 天高く立ち上る炎のもとでの年越しです。
 
東大寺大仏殿無料拝観」◇
・1/1 0:00~8:00
 大仏殿中門を開扉。
 中門の外では「とんど」、参道両側の水路では篝火が焚かれます。

◇東大寺二月堂「観音経読経」◇
・1/1 0:00
 鏡池辺りの参道から二月堂まで135基の石灯籠に灯が入ります。
 またこの時から3日間、二月堂内では万灯明を灯しています。
・1/3と1/5 10:00~ 「大般若法要」11:00~13:30 お雑煮ふるまい(万灯明、お鏡の申し込み者)

大安寺「除夜の竹明かり」◇
・1/1 0:00~
 境内に108本の竹明かりが灯され新年を祝います。
 古代赤米粥の振る舞いもあります。
・1/1~1/3 9:00~16:00 修正会「松三宝・昆布挟みの儀」

◇唐招提寺「修正会」◇
・1/1 0:00~2:00 修正会護摩供
・1/3 18:00~20:00 修正会護摩供 餅談義

霊山寺「修正会」◇
・1/1 0:00~5:00(奥の院、本堂、弁天堂) 17:00~(本堂)
・1/2・1/3 17:00~(本堂)

◇帯解寺「修正会」◇
・1/1 0:30~2:00

◇率川神社「歳旦祭」◇
・1/1 1:00~1:30
 本社・大神神社の御神火を受けて大松明に点火、火縄に移して家庭に持ち帰り
 新年の火種にしていただきます。参列自由。火縄1巻き1000円。

大神神社「繞道祭(にょうどうさい)」◇
・1/1 1:00~
 拝殿奥でご神火が切り出され、灯篭から大松明と火が移され
 三輪山麓の摂社末社18社を大松明を担いで巡拝する。

◇瑜伽神社「御湯立式」◇
・1/1 11:00~

◇薬師寺「修正会 吉祥悔過法要」◇
・1/1 09:00~写経会(写経道場)
    10:00~初護摩祈祷(大講堂前)
    13:00~修正会吉祥悔過法要(金堂)
    13:30~新春法話(安田暎胤管主による 東僧坊)

◇法隆寺「舎利講」◇
・1/1~1/3 13:00~

◇橿原神宮「御垣内特別参拝」◇
・1/1~1/5(初穂料 1000円以上)

◇春日大社「興福寺貫首社参式」◇
・1/2 10:00~
 神仏習合時代の神前読経が偲ばれる珍しい行事です。

◇春日大社「神楽始式」◇
・1/3 11:00より。
 巫女により本社中門前で神楽が奉納されます。

◇瑜伽神社「御神楽式」◇
・1/3 11:00より。
 御神楽式の後、お屠蘇の接待あり。

◇正暦寺「修正会」◇
・1/3~1/5 13:00~16:00

◇大和神社「御弓始祭」◇
・1/4 13:00~

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初詣に合わせて奈良県内の交通渋滞は毎年のことながら大変なものがあります。
なるべく公共交通機関をご利用されることをお奨めいたします。

奈良交通バスの初詣臨時バスの時刻表はこちらをご覧下さい。
近鉄電車の大晦日から元旦にかけての特別ダイヤはこちらをご覧下さい。

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お正月以降の伝統行事や年中行事、イベント情報は
また新年になってからご案内させていただきますね。
(と、自分にプレッシャーをかけておきます。)

今年一年、毎月の終わりに「翌月のお出かけ情報」をアップしながら
本当に月日の経つのは早いもの・・・と、その度に思っていましたが
いつのまにか、こうしてあっという間に一年が経ってしまいました。

あちらこちらのHPを参考に、自分が興味あることやお客様にお奨めしたいことなどを
中心にまとめてきました「お出かけ情報」。
どうしても奈良倶楽部にご宿泊いただいて、という視点に立って書いていますので
地域的には偏ってしまいましたが、書いていて私自身、勉強になることも多かったです。

仕事柄、時間の拘束もありますので
ご案内しながらも行ったことの無い行事もあり
いつか行ってみたいなぁ、見てみたいなぁという楽しみとともに
まだまだ知らない奈良の奥深さや魅力に触れることができたのも収穫でした。

来年2010年には、奈良に都が遷って1300年という節目の年を迎えます。
「平城遷都1300年祭」というビッグイベントに合わせての
この年だけの秘仏特別公開も多く、楽しみな一年になります。
奈良倶楽部通信でもできるだけわかりやすく情報をお伝えしようと思っていますので
また来年もどうぞよろしくお付き合いくださいませ。

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トップの画像は大神神社の大絵馬。

2009年12月25日金曜日

大晦日からお正月にかけてのお出かけ情報*その③新春の秘仏特別公開情報

「遷都1300年祭」オープニングイベントに関連して行われる
室生寺・信貴山朝護孫子寺・金峯山寺での秘仏公開の情報はこちらをご覧下さい。

◇1/1~1/3

霊山寺「薬師三尊特別公開」
 かや材一木造りで62cmの薬師如来が公開。
 脇侍の日光・月光菩薩の光背には十二神将が描かれている。

・浄瑠璃寺「秘仏・薬師如来公開」

・慈光院「本堂・鳴き龍特別拝観」

・法隆寺「舎利殿・絵殿特別公開」
 南無仏舎利を納める南無仏舎利塔は13:00からの法要の間参拝可能。

聖林寺「秘仏・宝蔵天、弁財天開扉」

・談山神社「内庭特別参拝」

◇1/1~1/5

薬師寺「玄奘三蔵院伽藍・大唐西域壁画殿特別公開」

・橿原神宮「御垣内特別参拝」

◇1/1~1/10

信貴山千手院「秘仏公開」

◇1/1~1/15

薬師寺「国宝・吉祥天女画像特別公開」
 光明皇后を描いたものと伝えられている国宝の秘仏です。

・浄瑠璃寺「秘仏・吉祥天女像特別公開」
 ※1/8~1/10 浄瑠璃寺「大日如来特別公開」

◇1/1~1/17

信貴山朝護孫子寺「奥秘仏・毘沙門天王御開帳」

・室生寺「五智如来・両界曼荼羅特別公開」「国宝五重塔初層公開」
 塔内の五智如来は本堂に安置されて公開。

◇1/1~1/31

・石光寺「弥勒堂開帳」

◇1/1~2/28
  
當麻寺「布袋尊百童子屏風ご開帳」

◇1/1~11/30(仮)日程はただ今調整中だそうです。

・安倍文殊院「文殊菩薩像特別拝観」

◇1/1~12/31

・新薬師寺「香薬師如来像特別公開」

2009年12月24日木曜日

「暮らしのエトセトラ vol.5」



発売中の「etcetra 暮らしのエトセトラ vol.5」に載せていただきました。
『あのひとのひきだし』というページです。
インタビューを受けるという形で、色んなことを引き出して下さってます。
奈良倶楽部の始まりだとか。仕事の上でいつも心がけていることとか。

20年前は普通の幼稚園ママで専業主婦だった私が
これほど仕事を通して喜びを感じ、こうして長く続けていくことができたことのあれこれ。
思っていてもうまく書き表すことができかったあれこれを上手にまとめて下さっています。



そして、お隣のページは『奈良のお散歩道』。
ちりんさんが、秘密の藤の園”奥飛火野のぽっかり空間”をご紹介されています。
(藤の咲く頃に書いた奈良倶楽部通信内記事はこちら。また久しぶりに行ってみたくなった。)

そしてそして、その次のページの『奈良の空気につつまれて』というエッセイの中の一文。
来年開催される遷都1300年祭で盛り上がる気運の奈良で
〜都でなくなってから1200年以上、ぼんやりと、しかし、
したたかに生き続けてきた奈良に魅力を感じるのは、私だけではないでしょう。〜という文章。
そうそう、そうです。私も同感。
1300年祭というより、イメージキャラクターが先行して盛り上がってる状況って
私の伝えたい奈良の魅力と違うんだけどなぁと気持ちが入っていかなかったのよね。
都でなくなって1200年以上も経っているんだね奈良。すごいかっこいいよ。
(でも遷都1300年祭に因んで素敵なイベントも多く開催されますので
そういう情報はきちんとお伝えしたいと思います。)

「暮らしのエトセトラ」紹介から、ちょっと脱線してしまいましたが
晴れがましく多くの人で賑わう奈良も誇らしいのですが
ひっそりと静かな時間の流れの中に佇む奈良も魅力的で
私の好きな奈良の美意識もそういうところにあるのです。

2009年12月22日火曜日

大晦日からお正月にかけてのお出かけ情報*その②イベント情報

2010年の幕開けとともに「平城遷都1300年祭」がついにスタートします☆

大晦日から元旦にかけては、そのオープニングイベントが
奈良県内を「玄武・青龍・朱雀・白虎」の「四神」になぞらえた
奈良公園(玄武)・室生寺(青龍)・金峯山寺(朱雀)・信貴山朝護孫子寺(白虎)の
4会場で盛大に行われるのを始め、
社寺での新年の伝統行事やお正月だけの秘仏公開など、大変多くの催しが行われます。
まずは、大晦日から元旦にかけて行われるイベント情報をご案内いたします。

◇平城遷都1300年祭オープニングイベント◇

◆『奈良公園会場』・・市民参加型のオープニング年越しイベントです。
 バサラ踊りや和太鼓演奏のステージやカウントダウンなど。(23:00~2:00)
また「なら燈花会」(22:00~)や「大和鍋のふるまい」(0:15~)なども。
 詳細はこちらをご覧下さい。

◆『室生寺会場』・・幻想的なライトアップや秘仏特別公開、諸堂夜間特別拝観を開催。
 22:00より 除夜の鐘つき受付START(1300年祭PRブース)
      室生寺開門・ライトアップ点灯式(仁王門前)
     五重塔初層開扉&秘仏「五智如来」特別開帳、諸堂夜間特別拝観が行われます。
 23:00 ステージイベント「葦笛コンサート」「獅子舞」
 23:50 カウントダウンセレモニー
 0:05 「室生龍穴太鼓 龍神」太鼓演奏
     室生せんと鍋のふるまい START
 0:20 ステージイベントPART Ⅱ
    「オカリナコンサート」
 開催終了予定時刻は午前2時頃。
 無料駐車場あり(普通車約500台)
 詳細はこちらをご覧下さい。

◆『金峯山寺会場』・・吉野の静謐な自然の中で厳かに新年の幕開けを祝います。
 2009/12/31 22:00 ~ 2010/1/1 4:00 蔵王堂秘仏ご本尊特別ご開帳
 「日本最大秘仏」と称される本尊蔵王権現3体を大晦日から元旦にかけ6時間だけ特別開帳
 拝観料は無料
 22:00 蔵王堂ライトアップ開始 金峯山寺敷地内を吉野桜燈火で演出開始
 23:00 除夜の鐘つき受付開始
 23:15 蔵王堂内でシタールの演奏
 23:30 除夜の鐘つき開始「吉野仙人鍋」の振る舞い開始
 23:50 カウントダウンセレモニー(ゆく年くる年カウントダウン)
     ライトアップされた蔵王堂内で行者が法螺貝を吹き、神秘的な吉野の雰囲気を演出 
 0:30 平城遷都1300年祭慶賛初護摩
開催終了予定時刻は午前1時30分頃。
 無料駐車場あり(普通車500台)吉野下千本駐車場より徒歩10分程度 。
 詳細はこちらをご覧ください。

◆『信貴山朝護孫子寺会場』・・寅の寺として有名な信貴山では寅年にちなんだ特別行事を開催。
 秘仏毘沙門天王の特別開帳は12年に一度の寅年にだけ拝観できる奥秘仏です。
 詳細はこちらをご覧ください。

◇「かぎろひを観る会」◇

『ひむがしの野に かぎろひの立つみえて かえりみすれば 月かたぶきぬ』
柿本人麻呂がこの歌を詠んだ日が旧暦の11月17日。今年は元旦1月1日に当たります。
「かぎろひ」とは、厳冬のよく晴れた日の日の出1時間ほど前に見られる最初の 陽光と考えられています。
今年で38回目を迎える「かぎろひを観る会」詳細はこちらをご覧ください。
会場:かぎろひの丘万葉公園
日時:1月1日午前4時〜7時

2009年12月21日月曜日

大晦日からお正月にかけてのお出かけ情報*その①除夜の鐘

奈良倶楽部から徒歩圏内、または車で動ける範囲のお寺で撞ける「除夜の鐘」のご案内です。

◇「五劫院」の除夜の鐘◇


奈良倶楽部の2軒お隣にある、鎌倉時代創建のりっぱなお寺です。
23:45より、順番に参加者全員が一人で一撞き、つくことができます。
何人かと一緒ではなく一人で撞くことができるので、
思いっきり「ゴ~ン」と胸がすくように気持ちがいいです。
甘酒・福酒がふるまわれたり、合格鉛筆、破魔矢の授与もあります。
本堂も開扉されていますので、あのアフロヘアの仏さまも拝めますよ。

 五劫院の鐘

◇「般若寺」の除夜の鐘◇

23:30頃から、参加者全員が順番に撞けます。
元旦1:00頃まで本堂が無料公開されてます。福酒のふるまい有り。

◇「東大寺」の除夜の鐘◇


23:00より整理券配布され、先着800名まで。元旦の0:00より、8人一組で撞きます。

 
東大寺の梵鐘はとても大きな釣鐘であるところから大鐘(おおがね)と呼ばれています。
南都八景のひとつとして、その姿の美しさに加え、音色の美しさでも知られています。

東大寺大仏殿では、
元旦0:00より8:00まで大仏殿中門が開扉され無料で参拝できます。
大仏殿正面の桟唐戸が開かれそこから拝顔できる大仏さまは神々しいばかりです。

◇「興福寺」の除夜の鐘◇

南円堂と菩提院大御堂の2ヶ所で撞けます。
23:00より先着100名に整理券配布されます。打鐘は23:30より。

◇「薬師寺」の除夜の鐘◇


23:00より全員に整理券配布。(越年写経の方優先)
31日夕方より1日夜明けまで金堂・東塔・西塔がライトアップされます。

◇「唐招提寺」の除夜の鐘◇


23:00より先着108名に整理券配布。23:40より鐘をつくことができます。
参詣者には千手観音の御守札を授与。

◇「西大寺」の除夜の鐘◇


23:45より開始。整理券なしで参加者全員が撞けます。

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大晦日から元旦にかけて、奈良倶楽部は門限フリーにしております。
奈良で迎える新年をどうぞお楽しみ下さい。

2009年12月19日土曜日

12月の宿り木





すべての葉が落ちて、ようやくその存在に気づくのですね。
宿り木のりっぱな大木が、奈良公園のあちらこちらで見かけるようになりました。
上の写真の宿り木は、大仏池西側にあるテニスコートのフェンスの向こうに見かけます。

こちらは、大仏池南側に立つ木。一つだけ宿り木がついてます。


こうして宿り木を見つけ出したら、東大寺西門址近くの宿り木を久しぶりに見たくなったので
もう少し歩くことに・・・。

みどりゐ池には氷が薄くはってあった。

先日も散歩中に突然後ろ足が立たなくなって困ってしまった老犬グー。
(しばらく休憩しましたら又歩けるようになりましたが・・・勿論マッサージしてあげながらですが)
何とか、ここまで普通に歩いて来れましたね。

あれ?いつものりっぱな宿り木が無いよ??

 宿り木はこの木だけ。いつものりっぱな木は・・・
びっくり!いつのまにかこんな姿になってました。


以前の姿はこんな風でした・・・。

昨年12月のブログ
より引っ張り出した写真ですが→ 

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この日のお散歩コースは、東大寺境内の西側地域を北から南へ歩きました。

「大仏池西側」→「戒壇院別火坊通り抜け」→「水門町」→「知事校舎」→「東大寺西門址」
ここでUターンして「水門町」の通りに戻り→「東大寺整肢園」→「東大寺西塔跡」→
大仏殿西側「東大寺勧進所」の前を通って→「正倉院」を抜けて帰宅。
(『西』をキーワードに散策をしてみました。)

西塔跡にて、知人のわんこプリンちゃんと出会う。15歳と13歳のお婆ちゃん犬達。


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宿り木は、他の樹木に寄生する植物の方を指すのだけれど
私は、つい宿られている方の大きな樹木の方を思い入れて見上げてしまいます。
大らかで、いつでもどうぞと軒先を貸してあげているような。
宿屋としてもこの大らかさを見習わなくてはと
宿り木ならぬ「宿られ木」に、ついエールを送ってしまうのです。

葉が落ちた冬の樹木。
美しい木々の立ち姿を見つけるのが、寒い季節のお散歩の楽しみの一つです。

2009年12月18日金曜日

「春日若宮おん祭」 2009*還幸の儀



12/15から12/18までに行われる「春日若宮おん祭」の神事や祭事を見学することが
今年は、時間があわなかったりして、一度もできないかなぁと思っていました。

17日の朝食の席で、昨晩の「遷幸の儀(せんこうのぎ)」に行ってこられたお客様同士で
お話されているのを聞いているうちに
やっぱり最後の最後に「還幸の儀(かんこうのぎ)」に参列してみようと・・・。
(ご存知のように、おん祭の頃の奈良はものすごく冷え込みます。
深夜に出かけることは、いつでも行ける地元民にとっては、かえって決心のいることなのです。)

それでもぎりぎりに家を出て、お旅所に着いたのはちょうど「お旅所祭」が終わろうとしている頃でした。
(写真は、お旅所での鼉太鼓~だだいこ~を人垣の間から撮影したもの。)

「還幸の儀」とは、お旅所にて若宮さまが、奉納芸能の数々を楽しまれた後、
ふたたび若宮神社へとお還りになることで、17日23時前にはお旅所をご出発されます。
24時までには若宮神社にお還りにならないといけませんので
往きの「遷幸の儀」にくらべ、還りの「還幸の儀」の行列は少々早足です。
旅情をお慰めする音楽「道楽(みちがく)」のテンポもやや早く、軽やかなものとなっています。

「遷幸の儀」と同じように「還幸の儀」も、すべての明かりが消された漆黒の浄闇の中
参道両脇に落とされる松明からの火の粉の小さな光の帯だけを頼りに
大勢の神官たちに守られて若宮さまが還っていかれます。

そして若宮紳社に還られて、無事に元の本殿へとお鎮りになってから明かりがつきます。
その後、神楽殿で神楽が奏せられるのを私達参列者もその場に座って拝聴し
最後に順々に若宮社に参拝をして帰途に着いたのですが・・・。

・・・・・・・・・

沈香の香りが漂う中を、榊の枝を用いてご神霊を十重二十重に囲んで
「ヲーヲー」という警蹕(みさぎ)の声と共にお還りになる厳かで神秘的な神事に触れ
感動を体感してみたいという、そういう気持ちで静かに参列している人たちの中で
行列の最後の方では、絶えずお喋りをしている女性達。(そのお喋りにたまりかねて注意しましたけれど)
他愛のない会話がせっかくの場の雰囲気を壊していることにも気づかない人たち。
どのような明かりも点けてはいけない場で、携帯の画面を覗いている人もいて。

上から目線で苦言を呈するつもりはありませんが
「神事」や「法要」などに参列する場合は、その意味を理解してマナーを守っていただきたいものです。

一方では自分自身も反省しています。
私は、ブログを通して色々な出来事を紹介する際に、できるだけ「素敵な奈良」を伝えたいと
言葉や写真を選び、マイナスな言葉を避けて、よきことだけを伝えてしまうところがあります。
ブログで発信される情報が、よきことだけではなく、もっと振幅の広いものであるよう
これから心がけていかなければと思いました。

2009年12月16日水曜日

まだ気づいてない*

おんまつりの頃になると、やはり冬らしく冷え込んできましたね。
冬らしいといえば・・・奈良倶楽部の冬の風物詩はこれ☆


そろそろ鳥たちも餌になる木の実が少なくなるのではと
今年も中庭の餌台に蜜柑を数個置いたのですが。
置いて2日経つけれど、まだここにあるのを気づいてくれない。

気づいてもらえないといえば、窓枠に吊るしたクリスマスオーナメント。

ひっそりとキュートに。でもこれに気づいてくださるお客様はほとんどいらっしゃらない。

そしてもう一つ。
玄関そばの木蓮の枝に作ったヒヨドリの巣。
葉っぱがみんな落ちてようやくその存在に気づいてもらえたね。

2009年12月15日火曜日

「五十二段」いまは昔

 

ただ今、工事中の「五十二段」。
猿沢池と興福寺の間の石段で、その名の通り52段あります。

明治31年に、この石段が改築されて以降、本格的な修理は行われていないので
石材の継ぎ目に段差ができ、表面も摩耗して、躓きやすくなっているという。
110年ぶりの解体修築は、石材をすべて外して整地した後に
すべり止めの刻みを入れて石材を戻すという工事です。

ただ、この工事が始まったのが、秋の観光シーズン真っ直中。
そして、なんとも無粋な覆いで囲っているところが
景観が台無しになると、ブーイングの的にもなっていて・・・・。
本当に、初めて奈良を訪れた方が、こういう場面に遭遇したらがっかりされるだろうなぁと思います。

工事が始まる頃に、ちりんさんのブログにも写真が載っていましたが
先日、このあたりを通った時はこんな風でした。
  

で、これも先日、奈良倶楽部の図書室の蔵書を何気に見ていましたら・・・
 

明治31年撮影の「五十二段」工事中の写真(下↓左)と
真ん中に広い踊り場があった、明治20年頃の写真(下↓右)が載っていました。
 
すごい!もっと以前は踊り場があったなんて。

110年前の改築は、大和郡山在住の土木石工職人 石田松吉さんの施工です。
ゆったり広々と設計されたその石段で、多くの修学旅行生達が記念写真を撮ったことと思います。
私も小学校時代、奈良公園への遠足で、ここで記念撮影したことを思い出しました。
今回の解体修築で新たに生まれかわる「五十二段」。
ここでまた、奈良への旅の思い出がたくさん育まれていきますように。






2009年12月13日日曜日

ネガイ カナエ タマエ



強く願うことを叶えたいのですが、中々思い通りには事が運ばず
とうとう神さまにお願いしてみよう・・・と
三輪山麓に座します狭井の神様にご祈祷をお願いすることにしました。

「ご祈祷を受ける」という行為は全く初めてではないのですが
自分の強い意志を持ってご祈祷していただくのは初めての経験です。

具体的な願い事を神主さんにお伝えして一緒に拝殿に登りお祓いを受けます。
祝詞をあげられている間、心の中で集中して強く念じていました。
一瞬のことですが、あまりに集中していましたので
身体の中から魂のような固まりがすごい吸引力で神の懐に吸い込まれそうな感覚を感じました。
これは、自分がそういう風に思っていたかったからかも知れませんが
ちょっと不思議な感覚でした。「気」を感じるというのはこういうことをいうのかなとも思ったり。
終わってみれば、とても気分爽快ですっきり。何とも得がたい新鮮で厳かな気持ちになったのです。

お寺の法要で、別料金を払って祈祷してもらってお札をいただく・・・ということは
二月堂や大仏殿や元興寺の色々な行事の際によくお願いしているのですが
そういう次元とは全然別ものの世界がここにあったのだと新しく発見した気持ちです。

これは、我が国最古の神社の一つと言われる大神神社の霊験が強いからなのか
こちらの気持ちがあまりに強かったからなのか、わかりませんが。
とても気持ちのよい体験で・・・これから何かあったらまたご祈祷していただこうっと
少々やみつきになりそうな出来事でした。

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トップの画像は、大神(おおみわ)神社参道を歩いていて天空を見上げて撮ったもの。
葉を落とした木々の造形を見て、冬の奈良公園の雑木林を歩きたくなった。
そして、もう一社、最古の神社と言われている石上神宮へもお参りに行きたくなった。

私が訪れた13日はちょうど新しい注連縄を架け替える日だったみたい。
前日には大きな門松も奉納され、大絵馬も掛けられて迎春準備が進んでいます。
師走の神社は静謐な時間が流れているように感じられとても落ち着きました。

2009年12月12日土曜日

玉手箱レポと真夜中のサプライズ



『第2回 大門玉手箱〜一箱古本市〜』終了致しました++
お越しいただいた皆さま、そしてお買い上げいただいた皆さま。
どうもありがとうございました。

実は私・・・搬入途中から頭痛肩こり目眩で立っていることもできなくなって
お店番を任せて、早々に会場を後にしたのでした。
お会いしたかった方たちにもお会いできずに残念でしたが
またどこかで機会があれば気軽にお声かけてくださいね。

写真を撮るのも忘れていましたので、会場のようすは
参加された「カフェ南果」さんや、「丙午珈琲」さん、「池崎継仁」さんのブログでどうぞ☆
またお越しいただいた方々のレポも楽しみに読ませていただきました。
では、得意の必殺丸投げを。      ・・・。
(コメントもしないで勝手に丸投げリンクさせていただいていますがよろしくです♪)

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何とか午後には体調も整え、仕事に戻ることができました。
この日のお客様で、到着時間がかなり遅くなるのですが・・・という連絡が入りました。
結婚式の二次会が遅れてチェックインが24:00近くになるということです。

新郎新婦さんの友人で遠方の方なのかしら・・・とか思ったり
自分の体調を少々気にしたりしてお待ちしていましたら
真夜中にお越しいただいたのは、着替える時間もなかったのですと
タキシードとウエディングドレス姿のお二人だったのです。

おお!ちょっとした驚きでした。
結婚式の花嫁花婿さん!幸せいっぱいのお二人が入ってこられて
こちらも幸せをいっぱい分けていただいた気分です。
とても礼儀正しい爽やかな花婿さんと控えめで可愛い花嫁さん。
お二人の人生の門出の最初の朝食を
奈良倶楽部で召し上がっていただけたことも嬉しいです。ありがとうございます。
どうぞお幸せに♡♡

2009年12月9日水曜日

第2回『大門玉手箱』

『大門玉手箱』 (一箱ふるほん市)

開催日:2009年12月12日(土)
時間 :10時頃〜16時頃 
場所 :大門市場(おおもんいちば)
 
◇参加予定の皆さん◇

「このはな文庫」(本+編みぐるみ)
「空と図書館」(本+ポストカード)
「ぼちぼち堂の小箱」(本)
「カマタケイスケ」(本)
「南果」(本+お菓子)
「丙午珈琲」(本+珈琲)
「100円玉と交換文庫」(本)
「奈良倶楽部ユニット」(本+クリスマスリース+カードなど)
「菜一輪」(本+軽食)
「カフェリノワ」(本+軽食)
「お好み焼きコタロー」(本+干支ハンコ)
「ハナロジ」(本+クリスマスリース)

ノスタルジックな市場の奥のスペース☆
思い思いに古本やクリスマス小物、美味しい珈琲やケーキなどを楽しんでくださいね。

奈良倶楽部ユニット**私の出品物は・・・
もう廃刊になった雑誌ですが「WaSaBi」とか
シルクスクリーンやエッチングで昔に作ったメッセージカード。
ちょっとクリスマスっぽいでしょ。

 

こちらはユニットのメンバー、しをんさんお手製のクリスマスリース☆
 奈良倶楽部のドアに似合ってる♪

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ちなみに私のお手製メッセージカードは2001年に「くるみの木」zakka Cageで版画展をした時に
試し刷りしたものや、出品しなかったものなど。
ごそごそ探していたら、その時のチラシや出展したカードも出てきて何だか懐かしい〜。
(下の写真のカードは今回の大門玉手箱には出品しません。)

 

この版画展は、突然の不慮の事故にあった知人の娘さんへ、
この売り上げをプレゼントしようと企んだものでした。
だからメッセージカードに綴られた言葉は
「heart to heart」だったり「for*you」や「love xxx hug xxx」とか「get well soon」など。
「We are praying for you」なんて、今の私自身の心に響く言葉もあってびっくり。
そう、私はいつも祈ってる、あなたのために。
そしてそういう私も祈っていただいている瞬間がある。
そんなことを思い出させてくれた今回のイベント。
出品者の皆さんにもお越しいただいた方々にも素敵な出会いがあるといいな。

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8月に開催された第1回『大門玉手箱』の様子はこちらに書いています。
奈良倶楽部ユニットのメンバーは奈良倶楽部スタッフのSさん、しをんさん、マルクままさん。
素敵なリースも出ますのでお楽しみに〜♪

2009年12月8日火曜日

あちらこちらでランチの記録

先月はほとんど休みなしで営業していたので
夜に外食をすることがなかったのですが
代わりに、お昼にちょこちょこっとランチをした記録を写真でご紹介。

『すし一』
   
海老の踊り・天然鯛・お昼のサービスの赤出し・トロ・・・他にはアワビ・生ゲソなど。
お寿司が何より好きという娘と一緒に、ちょっと贅沢をした一日でした。

『たべものや ちきん』

  
おいしい「ちきん」の料理で元気もりもりいただきました。最高です♪
右端の写真は息子から私達へのボーナスで買ってくれたX'mas プレゼント。
私が描いた犬のグーの似顔絵付きボトルをビデオで撮っているところです。
(すごいね、ビデオも付いているなんて!またまた犬動画ばかり撮っているのだけれど)

『吉川亭』
 
久しぶりにいただいた「人参のムース」は相変わらず絶品!美味しかったです。

『kicci』
 
右は『豆パン屋 アポロ』の「シュトーレン」。
アポロさんへの道中に『kicci』でまったり、幸せ♪

『ごはん芽屋』

一人ご飯の時はいつもここ。美味しくて栄養満点で本当に助かってます。

・・・ということで、11月は外食をする暇もなく、ランチもゆっくりと楽しむよりも
出かけた道中でぱぱっとかき込むという感じが多かったのですが
たまにこうして美味しいお食事をいただく時間も大事ですね。

2009年12月6日日曜日

山の端

「やまぎわ」や「やまのは」というのも好きです。


       

              
先日、奈良市内から天理に向かう道中。
一度、奈良の東の山際に沿って走ってみようと出かけた道中で撮った写真。
弘仁寺の駐車場から撮った、上の写真の山々はすべて同じものです。

右端のお山のぽっこり具合が気になる→ 

 ←天理で撮った龍神山方面の山々。

奈良への帰りの道中、信号待ちの車窓から高円山を。
まさしく、「秋の夕日に照る山紅葉」の風情。


弘仁寺への参道と山門から見た本堂。


     
 
          

名残のもみじ。散り紅葉。
師走の慌ただしさから逃れて、山里で息抜きのひとときでした。