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2010年4月14日水曜日

丹生川上神社中社と夢淵

さて、吉野をお昼前に出て、東吉野村方面へ40~50分程 車を走らせますと丹生川上神社中社に着きます。
今回吉野方面へ出かけた最終目的地は「奈良旅手帖ブログ」に書かれていた温泉だったのですが
このブログを読んで、丹生川上神社中社の「気」がすごくいいように思えましたので
途中、立ち寄ることに・・・。軽い気持ちで、到着して何だかびっくり。

 

車から降りた途端、二人して「あ〜気持ちいい〜」と伸びをしてしまった。
何故だかすごく気持ちのいいところ。清らかな気がします。
  


 

 

 
たまたま神社にいらした神官の方に「夢淵」や「東の滝」をご案内していただきました。

御祭神「罔象女神(みづはのめのかみ)」は、水一切を司る神様で
水利の神として、又は雨の神として信仰され、旱続きには降雨を、長雨の時には止雨を祈るなど
事あるごとに水神のご加護を祈ってこられた神社なんだそうで。
本当に、「水清らかなる」という形容詞がぴったりの神社です。

丹生川(にゅうがわ)木津川(こづかわ)四郷川の3本の川が合流するところが「夢淵」です。
 

神武天皇が大和を平定する時、お酒の入った瓶を「夢淵」に沈め、翌朝
酔魚が浮流すれば勝利をしたという瑞徴であると占われた所だそうです。
勿論、翌朝には大量の鮎が浮かんでいたそうで
この故事に則り、大正昭和の御即位に際しては
紫宸殿南庭の萬歳旙上部に厳瓮と魚の浮出を繍飾してその瑞兆を記念されたそうです。

 
四郷川を川向こうに渡ると、「東吉野村キャンプ場」があって、そちらでしばしランチタイム♪
夫のお手製弁当をいただきました。
だ〜れもいない所でウグイスの声を聞きながらのんびり。
振り返ってみれば、今日一日の中で一番気持ちいいところでした。
丹生川上神社にはこの「中社」の他に「上社」「下社」もあるので
いつかゆっくり訪ねてみようと思います。

この後、一路南へまた1時間程・・・。せっかく訪ねたところは本日休業でした。が〜ん><;
  

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目的地に振られた私達は、その後、いつものお気に入りの「大宇陀温泉あきののゆ」へ。ようやく人心地ついて

  
奈良へ帰って「志津香の釜飯」を晩ご飯にいただき、本日の行程終了。走行距離は170kmくらいでした。ご苦労様でした。

2010年1月15日金曜日

お客様からお聞きした話*「法隆寺金堂修正会」

     

昨晩、法隆寺の金堂修正会に参拝されたお客様がいらっしゃいました。

「二月堂修二会(お水取り)」や薬師寺の修二会である「花会式」だけでなく
法隆寺の「修正会」にも、最近ちょっと興味があるので
何度か修正会に参拝されているお客様に、ちょうどいい機会とお話を伺いました。

法隆寺のHPには、
修正会期間中(1/8~1/14)のうち、10日〜14日の夕刻6時からの法要のみ参拝可
(但し、事前申込み必要。寺務所まで)
と、書いてあります。

昨年今年と申し込みをして行ってみたいなぁと思っていたのですが
寒い時期なのであまり早くに予定を立てるのもと思って躊躇しているうちに
機会を逃してしまいました。直前まで予定の立てにくい私でも
申し込めばすぐに参拝できるのか知りたかったのですが
事前申し込みをして参拝できるのは毎回30人という少人数だそうで
10月頃には申し込んでます・・・ということでした。
また初日と結願の日は法隆寺とご縁の深い方がほとんどなので
一般で申し込むのは中の日の方がいいということ。

う〜ん、軽い気持ちでちょっと参拝させていただこう・・・というノリではむつかしそうですね。
でもいつかご縁をいただく時もあるでしょう。

「本当に信心深い方々がお参りされているので金堂内はとても静かで厳かですよ」ともおっしゃってました。
うう、益々軽い気持ちでは行けないですね。

「金堂修復後は格子戸のところにガラス板がはめられて、すきま風で悩まされなくなってよかった」とは
何度も参拝されているからこそ言えるのですね。
1240年以上も続いている伝統の修正会に、私もいつか参拝できますように☆

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「金堂修正会(しゅしょうえ)」は
「金堂御行」や「吉祥悔過」ともよばれ、毎年1月8日から14日までの7日間、
晨朝、日中、日没、初夜、半 夜、後夜(六時の行法)の法要が行われます。
この修正会は国家安隠、万民豊楽、寺門興降の祈願を目的とし、
神護景雲2年(768)に初めて行われて、そ れから現在まで続けられてきた重要な伝統行事です。

(法隆寺HPより)

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同じく法隆寺では明日1/16より1/18まで夢殿でも修正会が行われます。
こちらは午後1時より。夢殿堂外より参拝可能です。

    

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修復後の金堂内は照明が少し明るくなって内陣の様子が以前よりよく見えるようになったとか。
法隆寺もしばらく訪れていないので、冬の静かな季節にまた行ってみよう・・・。
(写真はすべて2008年2月に訪れた時に撮影したもの。)

2009年11月2日月曜日

散華舞う*唐招提寺落慶法要

十年もの長い年月が費された唐招提寺金堂の平成大修理もいよいよ完成を迎え
昨日より明日まで3日間に渡って 唐招提寺では厳かに落慶法要が営まれています。
思わぬご縁をいただいて、本日、その記念すべき落慶法要に参列させていただくことができました。

色とりどりの散華が舞い、献茶、献香、舞楽の奉納など
雅やかに華やかにそして厳かに粛々と厳修されます落慶慶讃法要。

 

  

 

 

 

厳かに読経が流れる中、東大寺・法隆寺・興福寺・薬師寺・西大寺・泉涌寺の僧侶達の先導に
天蓋を差し掛けられ輿に乗った鑑真和上座像がすすまれていかれます。

 

和上は言伝えに則って、龍神の住むと云われる池の方向、東を向いて
南大門から金堂までを進まれます。
・・・ああ、何という有り難いこと。小さな驚きとともに
この場に居合わせることができたという幸せに思わず感激の涙が出てしまいました。

青空に映える美しい五色の布や幡。
日が射したかと思うと一瞬のうちに小雨がぱらついたり
木枯らしも時折り吹きすさぶ中、寒さも忘れての感動の時間や
このおめでたいお祝いの席に参列できましたことは
きっとこれからの日々の中でも 時々思い出しては心満たされることとなるでしょう。

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法要のあとは、慶讃能「鑑真大和上」が演じられました。
また、夜には谷村新司さんによる「NATURE LIVE in 唐招提寺」が奉納されました。

雲間から月が現れたと思ったら小雪が舞うという、こちらも忘れられないひとときでした。

 

 

金堂に安置されますご本尊の盧舎那仏坐像、千手観音立像、薬師如来立像も
神々しいばかりに光り輝いていました。
またゆっくりとお参りにきたいと思います。

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この日いただいた散華は東山魁夷画伯の筆によるもの。
右は法要の際に宙を舞った散華です。

 

2009年10月16日金曜日

しみじみと大仏さま

秋晴れの本日。
奈良の魅力を編集者の視点で伝える講座
「あかい奈良」の編集長が案内する「まほろば奈良散歩」
の、2回目の講座である
東大寺知足院にて「正倉院の宝物をめぐるココロの物語」というのに参加してきました。

 


集合場所は大仏殿。こちらで知足院ご住職、守屋弘斎長老のご案内で
大仏様の足元まで上らせていただきました。

 

先日放映されたテレビ番組、公慶上人の大仏さま復活物語 を見た後だったので
より一層、大仏さまがしみじみと有り難く思われる・・・。
天平時代に創建された大仏さまは、2度の大火で部分的に焼失し
鎌倉時代に重源上人が、江戸時代には公慶上人がそれぞれ復興され、大きく分けると
蓮華座から膝までが天平時代のもの。肩までが鎌倉時代のもの。頭部が江戸時代のもの。
と、それぞれ違った年代に創られているのです。

左の写真↓に金色部分が残っているのがわかりますか?
これは創建当時の天平時代のままの金箔だそうです。すごいなぁ。
お釈迦様が線刻されていて
その下に横に線がたくさん引いてあるのは人間界を表しているのかな。(多分)
線と線の間にも小さい仏さまがいっぱい描かれていて、お釈迦様に近い上の3本の線の間には描かれていない。
これは修行を積むほど、お釈迦様に近くなるほど、煩悩が無くなるということを表現しているそうです。
(ここらへんは守屋長老から伺ったのですが、うら覚えなので間違っていたらごめんなさい。)

 

 

ところで、大仏さまは何頭身だと思いますか?

・・・・・答えは五頭身!
以外とずんぐりむっくりなのですが、これには意味があるそうです。
すっきり八頭身なんかだと、巨大な大仏さまを下から仰ぎ見た場合に
かえって貧弱に見えるそうで、こういう風に安定した姿に見えるためには
五頭身がちょうどいいらしいのです。

 
それから、これも守屋長老からのお伺いした話ですが。
大仏さまの光背にいらっしゃる化仏の大きさは
上の方が下の仏さまより1.5倍も大きいのです。
これは下から見た場合に同じ大きさに見えるように
逆遠近法でこういう大きさの比順にしてあるということ。
天井の四角の大きさも奥へ行くほど手前よりも大きく作っているらしいです。

ふ〜ん、と知らなかった話に納得しながら
大仏殿を出た後は知足院まで歩きます。

参加者のほとんどの方は、大仏殿の裏側まで足を延ばしたことがない方ばかり。
講堂跡、ええとこやろー。
正倉院、ええとこやろー。と心の中で自慢しながら
いよいよ知足院にて、「あかい奈良」編集長のお話を伺います。
(正倉院と正倉院展にまつわるお話については、後日詳しくアップしますね。続く☆)