2008年6月30日月曜日

7月の歳時記

今月行われる伝統行事や特別公開やイベント情報など
奈良への旅のご参考にどうぞ・・・☆

<<特別公開>>

◇東大寺「俊乗堂」特別公開 7/5 11:00~16:00
 鎌倉時代に大仏殿などを復興した俊乗房重源上人のご命日に、
 俊乗堂(元禄年間に公慶上人が重源上人の功を讃えるために建立)中の
 日頃非公開の重源上人坐像(国宝)が一般公開されます。
 ※俊乗堂は鐘楼の傍に建つ。入堂無料
 問合せ:東大寺(tel 0742-22-5511)

◇興福寺「三重塔内陣」特別公開 7/7 9:00~16:00
 興福寺の弁才天は、窪弁才天と称し、
 弘法大師が天川の弁才天を勧請したと伝えられる。
 三重塔内に安置してあるこの窪弁才天像をお祭りするため
 一年に一度法要が営まれ、この日に内陣が拝観できます。
 興福寺といえば五重塔が有名ですが、
 三重塔は南円堂西側に建っています。
問合せ:興福寺(tel:0742-22-7755)



<<伝統行事>>

白毫寺「えんまもうで 」 7/16 10:00~
 閻魔王の縁日に無病息災を祈る行事。
 ご住職直筆のうちわが配られる。(無くなれば終了)
 拝観料:400円
 問合せ:白毫寺(tel 0742-26-3392 )

◇法華寺「蓮華会式(れんげえしき)」 7/17 16:00~
 本尊十一面観音を供養し、夏の疾病の厄除け祈願をする法要。
 奈良時代から伝わる。
 問合せ:法華寺(tel 0742-33-2261)

◇伝香寺「地蔵会 着せ替法要」 7/23
 裸のお地蔵さんとして知られる秘仏地蔵菩薩立像が特別開扉。
 衣の着せ替えは何よりの供えとして
 興福寺の妙法尼が母の菩提を弔うため1228年より始められた。
 問合せ:伝香寺(tel 0742-22-1120)

◇帯解寺「子安地蔵会」 7/23,7/24 19:00~
安産祈願のお寺として知られる。
 本尊の子安地蔵は鎌倉時代の寄木造。(重要文化財)
 問合せ:帯解寺(tel 0742-61-3861)

◇東大寺「解除会(げじょえ)」 7/28
 大仏様の前に茅草で作った約2mもの茅の輪が設けられ、
 東大寺の僧侶がこれをくぐって、 
 盧舎那仏に夏越しを祈る法要が行われる。


<<イベント・ミュージアム情報>>

◇「国宝 法隆寺金堂展」奈良国立博物館  7/1より四天王像が四体揃います。 

◇「ライトアッププロムナード・なら2008」 7/1より 19:00~22:00
  ※7/7だけライトアップはお休みです。


小さなホテル奈良倶楽部

2008年6月29日日曜日

春日奥山遊歩道の巨樹めぐり~その5

春日奥山遊歩道の巨樹巡り、
ご一緒に楽しんで頂けましたでしょうか?



今回はマップの巨樹を確認しながらのウォーキングでしたが

周りの木々の風景を楽しみながら・・・
誰かとお喋りを楽しみながら・・・
呼吸を整え歩くことを純粋に楽しみながら・・・
原生林の森で森林浴を楽しみながら・・・
四季折々の自然の美しさを楽しみながら・・・

色々な楽しみ方で

東大寺や春日大社といった寺社仏閣をちょっと離れた所にある
太古から続く森を楽しんでいただければ嬉しいなと思います。


私は奈良倶楽部のHPの「ご挨拶」のところに書きました、

私たちは、奈良という古い街に流れるゆったりとした時間や、
緑多い奈良公園のなかの木々の美しさ……、
木漏れ日、新緑、紅葉、冬の雑木林など、
世界遺産に指定された歴史的建造物だけではない
奈良の自然の魅力や四季折々の美しさを、
お客さまに感じていただきたいと願っております。


という想いをホスピタリティの一つとして考えています。

この巨樹巡りのウォーキングも、
お寺や仏像・・いつもの観光地奈良とはちょっと違った
奈良の魅力に触れていただく機会になれば幸いです。


ではたくさん撮った写真の中でちょっとユニークな樹を
ご紹介しますね。

「ハーイ」と手を上げ歓迎してくれてるような・・


たくさんの腕を広げて「おいでおいで」って^^


天真爛漫~♪まっすぐ上に素直に伸びやかに^^


2本の樹が仲睦まじく絡みあってるのかな?


蔓が巻き巻きの樹も


タトゥーみたいだったり 

 象肌だったり

毛深かったり^^ 

途中で分かれた幹も潔い形をしていて


見ていて飽きない。。。☆

まだまだ見落とした木々もあるので
今度は秋の終わりの名残の紅葉の頃に歩いてみようと思ってます。

参考マップ:http://narashikanko.jp/j/whatsnew/kyoju/img/kyoju.pdf

小さなホテル奈良倶楽部

春日奥山遊歩道の巨樹めぐり~その4

いよいよ道程は若草山山頂から遊歩道北部終点まで
下りコースなので時間にして30~40分ほどの距離です。

それにしても若草山山頂は何て気持ちのいいところ!

気分爽快☆で本当にいい所だなあと思う。
心臓がう~んと伸びしている気分♪

春日大社の神体山 御蓋山もいつものぽっこり姿で
私の気持ちをゆるゆる嬉しい気分にしてくれる。


     

御蓋山・・・神さまのいらっしゃるという聖なる山。
私はあまり霊気とか感じるのでなく、
この山を見るといつも嬉しい気分をもらえるのだ。
どうしてかな・・・不思議。

ゆっくり山頂で休憩をして、頑張って山を下ります。

409ヤマザクラ 
(樹名の前の番号は巨樹マップ記載の番号です。)
この山一帯のヤマザクラはどれも25mくらいある。
花の時期にもう一度見てみたいな。天空から降り注ぐ花吹雪も。
 
木の根っこを見る。


根っこにも年輪が! 

403ツクバネガシ 
樹高23m。枝にはカエデやアセビが寄生している。

       

月日亭を過ぎて 

402イチイガシ 
小枝が多いが枯れていて幹に空洞がある。樹高33m。

そしてマップ上の最後の巨樹

401イヌシデ 
樹高22m、コブのある老木。
コブのアップは・・ 

水谷茶屋まで下りてきました。

最後に 
春日大社駐車場入り口の北側あたりには藤の巨木がごろごろと。
来年の藤の時期には要チェックですね。

巨木を探して確かめながらの行程だったので
ゆっくり目の速度で歩いてちょうど5時間の道のりでした。

お疲れさまでした~☆

まだまだ続く・・・

小さなホテル奈良倶楽部

2008年6月28日土曜日

春日奥山遊歩道の巨樹めぐり~その3

さて、いよいよ遊歩道北部に入ります。
芳山交番所を抜け、ドライブウェーを一路まっすぐと。


        

北部エリアにはマップ上に19本の巨木がマークされています。

樹木に名札などが付いていると判り易いのですが
あまり馴染みがない木はほとんど探しきれず
半分くらいしかチェックできておりませんが・・。

ではまず、

419ミズメ 
樹高20m。落葉樹 樹液は薬品の臭いがするそうです。

418アカシデ 
樹高24m。

415ヤマザクラ 
樹高25m。

この後、樹高30~40m級の杉木立を通り
若草山山頂への分岐点へと続くのですが、

上記の「419ミズメ」と「418アカシデ」の間に
「鶯の滝」へ行く大原橋があります。

「鶯の滝」まではアップダウンも急なので
脚の疲れのことを思うと立ち寄るかどうか迷うのですが
ブロガーとしてはやっぱり行くっきゃないものね^^

ところで、この「鶯の滝」までの道中にまたこんな所が!
 興福寺別院歓喜天って・・。
 
好奇心から立ち寄ってみることに。(階段きついけど・・)


      

一面、苔に覆われ廃寺のようなすごい所。
怖いような凄さを感じながらも寂しい美しさもあり

う~ん、ここは一体どういう所なんだろう。。。

気になりながらも(秋には紅葉がすごそうだ。。)
鶯の滝まで頑張って歩きます。


かわいい紫陽花の花にほっこりと~ 

この辺りの湧き水はみんな鶯の滝に集まり、
この滝が佐保川の源流になっています。

かつて12年程前に夫がこの山を縦横無尽に駆け走っていた時に
この滝から流れる水路を伝って山を降りて行ったら、
佐保川の源流である飯守町まで抜け出たそうで・・・

こんな話は今初めて聞いた話で
きっと危ない所も歩いていたのかと思うと
ホントにもぉ~!と。
それにしてもアウトドアな人やなぁ。。。

マップには大原橋から鶯の滝まで徒歩7分と書かれてますが、
急な坂道がきつすぎて私はたっぷり往復1時間かかりました。



      

それではまたドライブウェーを通って若草山山頂へ向かいます。



遊歩道北部の道程もここでちょうど半分です。

では続きは、その4へ・・・。

小さなホテル奈良倶楽部

春日奥山遊歩道の巨樹めぐり~その2

奈良倶楽部から遊歩道入り口まで歩いて約45分。

春日大社の神域「春日山原生林」(世界遺産)の周りを歩きますので
まず途中に春日大社へ寄ってお参りをしました。

春日大社本殿から若宮神社への途中にある、
御蓋山山頂の本宮へ向かって遥拝する「本宮遥拝所」

金龍神社の傍を通って遊歩道入り口へ。

すぐにマップ上に記載されている巨樹たちが迎えてくれます。
(樹木名の前に記した番号はマップ上の樹木番号です。)

502イチイガシ 
樹周5,8m。樹高36m。

503エドヒガン 
樹高23m。南部交番所の屋根を越えて大きく張り出した枝。
お彼岸の頃に淡い紅色の花を咲かせて綺麗です。

508ツブラジイ 
 樹高31mの上部

511エノキ 
地上2mあたりから大きく枝分かれした幹周4mを越える巨樹。
象の脚のような皮目をしている。樹高27m。
    ↓


512イヌザクラ 
妙見堂そばにあり谷に大きく枝を張り出している。樹高22m。

ここまでマップを見ながらだったので1時間もかかり
まだ先は長いので、どんどん進みます。



「それにしても、老犬を連れてこなくてよかったね。」と
こんな素晴らしい森林を歩きながらも、夫婦の会話は、
「もし犬も一緒だったらどうだったろう・・・」とかばかり^^

「グーが若い頃は僕、毎日この道をジョギングしてたのに」
懐かしい思い出話も出てきます^^

10年程若かりし頃、
愛犬グーが1~2歳、夫も40歳の頃、
山歩きに山走りが大好きだった頃。

その頃勉強していた資格試験の丸暗記には
ジョギングがすごく効果あったようで、
びっくりされるかもしれませんが、
犬を連れて冬場の毎日、春日山を縦走していたのです。

私はまだ4~5回しか歩いていないので
道中の感覚を覚えるのに必死です。
(今度は一人で歩いてみたいな・・と思いつつ)

遊歩道南部の半分以上が過ぎました。

513イロハモミジ 
この辺りには石のベンチや休憩所あり。(トイレは無い)

ここからは、
天を覆い視界を遮るくらい高い木々が続きます。

また、聳え立つような高いスギも多く続きます。
スギは樹高45mという巨木もあります。


    
        

首切り地蔵の休憩所(トイレ有り)まで来ました。



荒木又右衛門が試し斬りしたと伝えられる
首切り地蔵。(鎌倉時代の作)

ここから芳山交番所まで滝坂の道を歩くことにしました。
右が滝坂の道、左が遊歩道。

滝坂の道は江戸中期に奈良奉行によって敷かれた石畳の道。
昭和初期まで柳生と奈良を結ぶ生活道として使われていました。
(昔、この滝坂の道から柳生街道を円成寺まで歩きましたが
大変険しかったです。片道3時間以上かかったような記憶が・・)

ここからの滝坂の道の途中には石窟仏があります。
(※夕日観音、寝仏、朝日観音などの石仏は
この首切り地蔵までの私達が歩いていない道中にあります。)


   
      
詳しい説明は・・
  ↓


上の3枚の写真の石窟仏は本当は金網の中にあるのです。


滝坂の道は登りがきついです。

ようやく芳山交番所に到着。

ここから若草山までは奥山ドライブウェーを通ります。

車道だけど舗装されてないので遊歩道と勘違いしそうです。
通行車には気をつけないと!でも歩いている間の1時間中には
2台しかすれ違わなかったです・・・。

ドライブウェーから鶯の滝、そして若草山山頂へは
その3に続きます。

小さなホテル奈良倶楽部