秋晴れの本日。
奈良の魅力を編集者の視点で伝える講座
「あかい奈良」の編集長が案内する「まほろば奈良散歩」
の、2回目の講座である
東大寺知足院にて「正倉院の宝物をめぐるココロの物語」というのに参加してきました。
集合場所は大仏殿。こちらで知足院ご住職、守屋弘斎長老のご案内で
大仏様の足元まで上らせていただきました。
先日放映されたテレビ番組、公慶上人の大仏さま復活物語 を見た後だったので
より一層、大仏さまがしみじみと有り難く思われる・・・。
天平時代に創建された大仏さまは、2度の大火で部分的に焼失し
鎌倉時代に重源上人が、江戸時代には公慶上人がそれぞれ復興され、大きく分けると
蓮華座から膝までが天平時代のもの。肩までが鎌倉時代のもの。頭部が江戸時代のもの。
と、それぞれ違った年代に創られているのです。
左の写真↓に金色部分が残っているのがわかりますか?
これは創建当時の天平時代のままの金箔だそうです。すごいなぁ。
お釈迦様が線刻されていて
その下に横に線がたくさん引いてあるのは人間界を表しているのかな。(多分)
線と線の間にも小さい仏さまがいっぱい描かれていて、お釈迦様に近い上の3本の線の間には描かれていない。
これは修行を積むほど、お釈迦様に近くなるほど、煩悩が無くなるということを表現しているそうです。
(ここらへんは守屋長老から伺ったのですが、うら覚えなので間違っていたらごめんなさい。)
ところで、大仏さまは何頭身だと思いますか?
・・・・・答えは五頭身!
以外とずんぐりむっくりなのですが、これには意味があるそうです。
すっきり八頭身なんかだと、巨大な大仏さまを下から仰ぎ見た場合に
かえって貧弱に見えるそうで、こういう風に安定した姿に見えるためには
五頭身がちょうどいいらしいのです。
それから、これも守屋長老からのお伺いした話ですが。
大仏さまの光背にいらっしゃる化仏の大きさは
上の方が下の仏さまより1.5倍も大きいのです。
これは下から見た場合に同じ大きさに見えるように
逆遠近法でこういう大きさの比順にしてあるということ。
天井の四角の大きさも奥へ行くほど手前よりも大きく作っているらしいです。
ふ〜ん、と知らなかった話に納得しながら
大仏殿を出た後は知足院まで歩きます。
参加者のほとんどの方は、大仏殿の裏側まで足を延ばしたことがない方ばかり。
講堂跡、ええとこやろー。
正倉院、ええとこやろー。と心の中で自慢しながら
いよいよ知足院にて、「あかい奈良」編集長のお話を伺います。
(正倉院と正倉院展にまつわるお話については、後日詳しくアップしますね。続く☆)