2009年4月3日金曜日

散華・・・この美しきもの

今日は少し、「散華(さんげ)」についてのお話です**

以前の奈良倶楽部通信昨年8/8付けの日記
新聞記事から拾った話題を取り上げていますが
その中の一つに「散華を古都の特産品に」という話題があり
以下のような朝日新聞の記事を載せています。


寺が法要の際に撒くハスの花びら状の紙「散華」の
保存に向けたNPO法人を、奈良県の経済人らが発足させた。
芸術性が高く「手のひらサイズの美術品」とも呼ばれるが
配布後はそのまま散逸していた。
古都の新たな特産品として各寺に販売してもらい、
将来的には美術館の建設も計画している。
NPOは散華の印刷も請け負う岡村印刷工業が中心となって
「美術散華保存会」として発足。


で、この時、私も「奈良が誇る素晴らしい美術品」を
自分ができる範囲でもっと発信していきたいなあ。
「美術散華保存会」にも、ちょっと関わってみたいなあと
頭の隅っこで思っていたのです。・・・・・・・そして・・・ 。


奈良独自の文化である「美術散華」の収集、保存、制作支援を目的に
「美術散華保存会」がNPO法人として設立され
このたび会員募集をされていると知り早速入会しました。

入会とともにいただいた散華は「森田りえ子作*東大寺」のもの。


こちらは法華寺の散華☆
 川村悦子作
杉本健吉作 
どれもこれも、うっとりするくらい美しいです。

散華好きの私は、「美術散華保存会」のサイトの中の
色々な散華を眺めては、うっとり♪ とご満悦なのです。
散華を扱っている寺院を巡ってコレクションもしていきたいし。

サイト内の奈良で生まれた散華の歩みを解説したページを読んでみますと・・・


散華の歩みで特筆すべきは、
昭和35年の唐招提寺南大門修復落慶法要です。
丸みを帯びた宝珠型、愛らしく仕立てられた散華は
香水がふりかけられ、ヘリコプターで上空から撒かれました。
そして散華が舞う中を、輿に乗った国宝・鑑真像が厳かに登場する…。
この趣向は、名演出として大変話題を呼びました。


すごいでしょ!(あ~その場に居合わせたかったなあ! )

この趣向を考えた唐招提寺の森本長老の散華コレクションは
遠く足利時代にまで遡るものだそうで
ほとんどが肉筆のコレクションの散華を参考に
木版印刷刷りの散華の制作を依頼されたのも長老なのです。

こうして生まれた唐招提寺の木版多色刷りの散華。
それは南都奈良のお寺の特色にもなりました。
奈良の古寺では以降、それぞれ意匠を凝らした寺独自の散華が考案され
記念法要の際に撒かれるようになったのでした。

・・・・・この散華が生まれた歴史を読んで私は大感動。
大袈裟かもしれませんが、散華こそ
奈良の素晴らしい文化であり誇りではないでしょうか!!!

美術散華については、これからも時々
この奈良倶楽部通信で情報発信していこうと思っています。

早速ですが☆情報その①です^^

東京日本橋に新しくできました奈良県のアンテナショップ
『奈良まほろば館』にて行われるイベント「大和花の舞い」
の会期中(4/13~4/25)有名寺院の散華の展示がされます。
関東在住のお客様、どうぞご来場くださいませ~☆

小さなホテル奈良倶楽部