2009年9月25日金曜日

葛城古道を行く〜後編〜

それでは、葛城山麓をめぐるコースをまわった順に写真で簡単にご紹介します。

①高鴨神社→②高天彦神社→③橋本院→④葛城一言主神社→⑤九品寺→⑥鴨山口神社→⑦鴨都波神社
(この順は「大和路アーカイブ」からダウンロードした地図のおすすめコースとは逆の順番になっています。
バスなどを使う場合は私のまわった順と逆の方がいいかもしれません。)


高鴨神社
大和の豪族・鴨族の守護神を祀った日本最古の社の一つ。
京都の上賀茂神社・下鴨神社の本家にあたる神社です。

境内の様子と、境内から葛城・金剛山系を望む風景。
  

写真左より室町時代建立の本殿(重文)。中と右は東神社(天兒屋根命 天照大御神 住吉三前大神)
  

高鴨神社のまわりの風景。
金剛・葛城山麓一帯は大和朝廷成立以前から栄えていたと伝わる地。
  

②高天彦神社:
葛城王朝を築いた葛城一族の祖神を祀っている。
写真左より 神さびた風情の社殿・参道両脇のりっぱな杉木立・鶯宿梅 
  

このあたりは、記紀に登場する、神々の住む地「高天ヶ原」と伝承されているところ。
葛城山麓の高台にあって、東に大和三山を望む絶景が見渡せられる。

  

この高天彦神社から③橋本院、極楽寺へ抜ける道が風情のある田舎道だったのですが
道幅が狭すぎて極楽寺は断念。対向車に気を使って橋本院に着くもお寺の写真は撮り忘れです。
風情のある田舎道から撮った橋本院の裏手と山の方。
  


④葛城一言主神社:
日本書紀で、雄略天皇と争いを起こしたと云われる一言主神を祀った神社。
境内には「乳垂れのイチョウ」というすごい大木があります。
  

この季節、この辺りは彼岸花が咲き乱れて、緑と赤のコントラストがとても綺麗。


        

⑤九品寺:
奈良時代に行基開創の寺。「石仏の寺」の異名あり。拝観は自由です。
  
本堂から裏山にかけては千体を超える石仏があります。写真中は本堂の屋根越しに畝傍山を望む。

⑥鴨山口神社:
古くから朝廷に、皇居の用材を献上する 山口祭を司った由緒深い神社。
本殿に安置され ている大日霊貴命坐像、御霊大神坐像は 重要文化財に指定されている。
※ダウンロードした地図にはこの鴨山口神社と近鉄御所駅の間は徒歩25分となっていますが
私の感覚ではもっと離れているようにも思いました。
この鴨山口神社をスタートとされる場合、後の行程を歩く体力温存のために
駅からバスに乗ってここまで来られることをお勧めします。


鴨山口神社の後に「六地蔵石仏」の前も通ったけれど
道路が狭くて停車もできずに写真撮影できませんでした。

鴨都波(かもつば)神社
高鴨神社に始まった葛城古道をめぐるコースの最後は鴨都波神社です。

鴨都波神社のあたりは、弥生時代から勢力を持つ古代豪族「鴨族」が
当初 本拠地としていた高鴨神社から、水稲農耕に適したこの辺りに本拠地を移して
大規模な集落を形成した所であります。
崇神天皇の時代にでき、お祀りされている神様は「積羽八重事代主命」(つわやえことしろぬしのみこと)という
大神神社に祀られている「大国主命」の子どもにあたる神様です。
国を守る農耕の神様として大変崇められ、宮中におまつりされている八つの神様の一神でもあります。
 
夏祭り(7/16)と秋祭り宵宮(10月体育の日の前々日の土曜日・今年は10/10)に
五穀豊穣・家内安全・無病息災を祈願し、氏子地域から「ススキ提灯」と呼ばれる
30基余りの提灯が奉納される
「ススキ提灯献灯行事」。
奉納の後の若衆会による提灯の練り回しなど見どころもいっぱいです。
(・・・と書きながら、奈良倶楽部通信の「お出かけ情報」でご案内するばかりで
実際は見たことがないのです。でもこれで土地勘もわかったので
一度行って見てみたいと思ってます。)

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おまけの画像 鴨都波神社のお守り袋のデザインはキュート♡
家や恋人や鉛筆やらが可愛い♪
お守り授与所はもう閉まっていて買えなかったのがちょっと残念だったけれど。