2009年5月31日日曜日

”ならまちナイトカルチャー”は面白い!



もう今日で終わった催しなのですが・・・
「ならまちナイトカルチャー」に行ってきました。

昨年の秋の正倉院展の頃に、初めて開催されて
(その時に奈良倶楽部通信でご案内した記事はこちら。)
奈良にご宿泊の観光客の方々に好評だったナイトカルチャー。

この催しは、年々宿泊客が減少傾向にある奈良の
「夜の奈良には何もない」というイメージを払しょくするため
ならまち振興財団が企画したもので
昨年秋の催しでは20日間で約1000人の方々が楽しまれたそうです。

奈良の伝統工芸や(墨や筆、透かし彫りを作る体験をしたり)
奈良が発祥の地である伝統芸能(大蔵流狂言や金剛流による能や雅楽)
の鑑賞や、奈良にちなんだ落語やミュージカルの鑑賞など
期間中、曜日ごとに決められた内容が催されます。

日本の伝統芸能や伝統工芸と縁深く、その芯のところにある「奈良」。
文化の面で「奈良」が担ってきたものや、培ってきたものを
奈良に来られた方々にもっとアピールできたらいいですよね。

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ナイトカルチャーは期間中の夜8時から9時の間に催されます。
宿泊の方々の夕食が済んだ頃合を考えた時間設定のようですね。
申し込みは当日の夜7時までにお電話で。
その日のスケジュールと調整しながら気軽に参加できるのがいいです。

日曜日の「ならまちナイトカルチャー」の演目は
金剛流シテ方植田恭三師の「船弁慶」でした。

8時から9時までを大体15分ずつくらいに4つに分け、
最初に植田恭三さんによる演目の解説があり
次に森田流笛方の斉藤敦さんによる笛の演奏。
そしていよいよ「船弁慶」が演じられます。

「船弁慶」本来は1時間15分くらいの演目だそうですが
ナイトカルチャーでは15分という時間で、見どころの一部を
ひとつの能にまとめて見せて下さいます。

こういう形を「デッサン能」というようです。
デッサン能・・・橋掛も幕もないいわば「お茶の間舞台」で
能楽を構成するぜいたくを極力きりつめ、能の良いところを
素描表現してみていただこうというもので、今までにも
ならまち格子の家で定期的に行われています。


15分は、あっという間で、物足りないといえば物足りないのですが
旅の途中でちょっと楽しむ分には、ちょうどいいかもしれません。
最後に質問コーナーがあって、最初の解説と合わせて
裏話的なお話も聞け、私のような初心者でも楽しい1時間でした。
これからもっとお能にも興味を持ってみたいと思った夜でした。

次回の「ならまちナイトカルチャー」は
正倉院展の時期に合わせて2週間ほど開催されます☆
次回は、もう少し早い目にお知らせできるように致しますね。

トップの写真は、開演15分前 ならまちセンター内の能舞台。
開演される頃には満席のお客様でした。外国の方あり、旅の方あり。
それぞれ楽しまれていた様子でした。

小さなホテル奈良倶楽部