金沢21世紀美術館「杉本博司 歴史の歴史」展から帰って
どうしてもこの目で見たくなったので、当麻寺へ車を走らす。
(午後遅くに出たので16:00頃到着。曇天。参拝者は私達のみ。)
現存する塔で、日本で一番古いのは法隆寺の塔。
二番目に古いのがこの当麻寺の塔だそうで
東塔・西塔の二基ともが創建当時から現存しているのは
わが国では当麻寺だけで、両塔とも国宝です。
塔というのは遠くから見るのが一番美しく見えると思う。
当麻寺の両塔を、西南院の庭園の見晴台から遠望。
(手前が西塔、向こうが東塔。)
同じく西南院の庭園から。池に映る西塔。
西南院の庭園、春になったらさぞかし花が咲き乱れて美しいだろうなと
想像しながら回遊しました。
東塔
西塔
杉本博司の作品中の塔は東塔。2007年晩秋に撮影されたそうで
そういう現場に偶然出合ってみたかったものです。
閉門時間が迫ってましたが、冬ボタンが咲いている奥院にも。
といっても、見応えあるほどの花の数ではありませんでしたが。。。
最後に拝観時間ぎりぎりに本堂(国宝・天平時代)の中へ。
当麻寺の本尊、天平時代の「当麻曼荼羅」(国宝)は
中将姫が蓮糸で染め織り上げられたと言い伝えられているもの。
現在、本堂に安置されているのは文亀年間(室町時代1501~1503年)に
転写されたものです(重文)が、
その曼荼羅を納めている扁平な六角形漆塗りの厨子(国宝・天平時代)と
この厨子が乗っている須弥壇(国宝・鎌倉時代)が、大変美しく
眼福とはまさにこのこと!と、夫までもがうっとりと堪能していました。
20年ぶりくらいに訪れた当麻寺でしたが、とてもいいお寺でした。
毎年5月13・14・15日の3日間だけ「裏板曼荼羅」が開扉されるので
そういう時期にでももう一度再訪したいものです。
※「裏板曼荼羅」・・もと古曼荼羅を貼り付けてあった板。
板から完全に剥がれないで残っている。
小さなホテル奈良倶楽部