2008年9月24日水曜日

元興寺極楽坊 東門前の「ちょこっとカフェ」

いよいよこちらへ辿り着きました。

ちょうど奈良町界隈をウロウロと遊びにきていた、
昨日から帰省中の、息子と友人の二人と
「ちょこっとカフェ」で待ち合わせをしていました。

以前の日記ではお店のご紹介だけでしたが、
実はたーさんのお店、築80年のすごいりっぱな町屋なのです。

建築学科の学生の息子達のために
おうちの中まで上がらせていただき色々見せていただきました。


「ハシリ」という吹き抜けの部分です。


玄関から入ってすぐの客間。


こちらは奥の客間で大事なお客様用だとか。

その客間から見た中庭です。


この中庭には水琴窟もあり 

中庭の奥にはりっぱな蔵 

奥の方から客間を見ると 
左側部分は洗面所・浴室・女中部屋だったそうです。

では客間の意匠を凝らしたしつらいなど・・・。

 
欄間には松竹梅の透かし彫りが。
天井の板は世界遺産・春日山原生林の春日杉を使っています。
(注:これは80年前だからできたこと。倒木した杉を使ってます。
今ではそのような木でも使うことなど勿論できません。)

床の間には「牛のお尻」の掛け軸が。
よく見ると涎を垂らしている牛ですが、
これはいつまでも細く長く粘り強くという意味で
商家によく掛けられる図柄だそうです。

掛け軸の掛かっている床の間の天井を覗くとこのような意匠が。

見えない部分にもこだわる美意識、素敵ですね。





これは、壁を隠すために衝立を開けて上から留めています。


店と客間を結ぶ表側の坪庭です。
昔のガラス、風情があっていいですね。

客間の方から見たお店の事務所のスペース。
いつもごえちゃんが店番しているところです。


ん?ごえちゃんは?

いました。いました。
ごえちゃんも歓待してくれましたよ^^



この写真は戦前のもの。
戦時中には屋根に取り付けてあった看板を外さなければいけなくて
(大理石でできているので、爆弾など落ちると危ないのです。)
その外された看板は、「ハシリ」の奥の通路にずらっと掛けられてありました。

 

ではお店の方に戻りましょう。
祝日のこの日は「ちょこっとカフェ」大変な賑わいでしたが、
ご家族皆さんで和気藹々と楽しくおもてなしをされていて、
たーさんご一家の温かさがとっても居心地よくって
私も息子たちもほっこり寛がさせていただきました。

これからの季節、奈良を訪れる皆様も是非!
奈良町のオープンカフェでごゆるりとお過ごし下さいませ☆

奈良の地酒も揃っておりますよ!


お奨めは「ひやおろし」

夏を越して成熟した、まろやかな味と芳香を放つ最高に旨い酒。
「秋晴れ、秋栄え」という言葉が似合う、この季節限定のお酒です。

「ひやおろし」についての詳しい薀蓄は、たーさんのブログに。

夜は『たべものや ちきん』さんで夫の退院祝いの会食を家族でしました。
これから会う実家の父のお土産にと、「ひやおろし」を買って帰りました。

・・・・・



『たべものや ちきん』さんでの会食の様子はこちらで。
3000円のコース料理をいただきました。

昨年、初めて『ちきん』さんのお料理を食べた時に感じた印象、

味が全部上品で一つ一つがそれぞれ主張しすぎないのに、全部美味しい!
胃袋がしんどくならない、もっともっと味わっていたくなるのです。
多分相当な量をいただいていると思うのですが、これは不思議な感覚でした。
普通これくらいの量を食べるともうしんどいとなるのですが、
次の一皿が来ると、また新しい気持ちで味わえるという感じなのです。


今回も同じでした。80歳になる父にも20代の息子にもすごい好評!
こちらもお奨めのお店です☆

小さなホテル奈良倶楽部