ここも楽しみにしていたところです。東京国立博物館(東博)。
正面には本館。
本館の左手奥に平成館。
その左に表慶館。
表慶館のずっと左奥に法隆寺宝物館。
谷口吉生設計の美しい建物。
この他に写真には写ってないけれど、本館右手に東洋館があり、
広大な敷地の中、5つの建物で構成されています。
すごく観たかった特別展「巨匠対決」は前の週に終わったばかり。
次の「大琳派展」は10月からだし・・・。
夏休み終わりのこの時期は展覧会的には夏枯れの季節みたいで
夏休みの子供向き企画か、休館中のところもあったり。。。
だから展覧会を観るというよりは、常設展を楽しんだり
美術館という建築物や空間デザインを楽しもうと思って
美術館巡りをしていたのですが、そういう観点から
まさにドンピシャのところが、東博の中の「法隆寺宝物館」。
そして、私のツボにピタッとハマッたところでした♪♪♪
まず建物から。
ニューヨークのMOMAや豊田市美術館、猪熊弦一郎美術館などを
手掛けた谷口吉生設計の建物は外観の美しさもさることながら
建物内部が非常にシンプルで鑑賞者に優しい配慮がされていて
とっても観やすい美術館なのです。
(豊田市も猪熊も行ったことがあって、どちらも大好き!)
休憩スペースや資料室も広くとってあって、
ゆっくりと憩えます。
こういった来館者サービスのためのパブリックスペースは
ガラスを多用し明るく開かれた設計になっていますが、
展示室の方はというと・・・
かたい石の壁に守られ、
保存機能と展示公開の両方の目的を十分達成するための設計に。
よく見ると、柱と同じ幅と奥行きのガラスの展示ケースが整然と並び
その中に小さな観音さま
直方体の台に埋め込まれた小さな光ファイバーによる照明と
天井からの間接照明によって、
この展示室は静謐な宗教空間に生まれ変わったように思いました。
展示室の端には座り心地のいいソファもあって
静かに瞑想するのもいいなあと♪
東博には何度か来館しているのですが、
ここ法隆寺館は初めて。こんなに素晴らしい所だったとは!
どうして今まで知らなかったのだろうと・・(モッタイナイ!)
これから東京上野に来た時は絶対はずせない所になりました。
何度でもリピートしたくなる博物館☆☆☆(私基準で三ツ星!)
法隆寺館で感じたこと(奈良観光に重ねて)
他にも色々あるのですが、これは次の日記に書くことにして。
(しつこいけどお付き合いくださいね~^^)
本館では
「六波羅蜜寺の仏像展」や運慶作のあの「大日如来像」も
観てきましたよ。
こういう特集陳列などでは写真撮影は禁止されていますが、
法隆寺館や平常展では撮影OKの場面もあり、
これはちょっとした驚きでした。
帰ってから、木下史青さん著作の『博物館へ行こう』を読み返して
この驚きも納得したのですが。
1937年建立の本館内。
美しい意匠。
「仏像の道ーインドから日本へ」の展示室
いたるところ照明の工夫ありで、
照明デザイナー木下史青さんの本を読んで行くと
色んなところに目がいって面白いです。
天井の間接照明
四角い形にアレンジされたライト
立体的な照明が美しい。
平常展での着物の展示
浮世絵に特注の光ファイバーの照明があてられ
描かれている毛の一本一本が浮かび上がって見えるという
浮世絵コーナーの照明。
作品の深みや魅力を十分に引き出した美術館照明。
魅力的な展示空間をたっぷり堪能させていただきました。
おまけの画像>>
ちょうど本館正面で憧れの木下史青さんとばったり遭遇。
ドキドキしながら、こっそり後から写真撮っちゃいました^^
(右側の黒い洋服の方です。)
(こんなところに勝手に載せちゃってすみません)
法隆寺宝物館などは平常展のチケットで入館できますよ。
小さなホテル奈良倶楽部