唐招提寺では開山忌にあわせて毎年この時期に
国宝・鑑真和上坐像と東山魁夷画伯の障壁画が特別公開されています。
「鑑真大和上坐像と御影堂障壁画 特別開扉」
5/31(土)~6/8(日)9:00~16:00
国宝三尊(盧舎那仏坐像・千手観音立像・薬師如来立像)も期間中
仏像修理所で一般公開されています。
金堂の平成大修理に合わせたご三尊の
修理作業も順調に進んで
今年の9月には金堂へお戻りになり、こちらでの公開は
これが最後ということで、久しぶりに唐招提寺へ行ってきました。
+++本来仏さまはあるべき場所で拝するのが本来の姿であって、
仏像修理所でなんて!まして蛍光灯の灯りの下でなんて!
・・・とよく思う(思ってた)のですが・・・・・・
そんな私の小さな拘りなんかどこかへ吹き飛んで行くくらい
盧舎那仏坐像、素晴らしかったです!!
体育館みたいな修理所ですが、ご三尊が入り口のところでぱーっと目に入り
その瞬間に圧倒的な存在感で迫ってきて、心が射抜かれる感じ。
畳敷きのところに台座をはずして座しておられるので
目の高さに、手を伸ばせばすぐそこに触れられるくらいのところで
ものすごく(気持ち的にも)身近に感じられた。。。寡黙な男前のひとだ。
すごいなあ、すごいなあと涙がでるくらい感動してしまった。。。
ほとんど無宗教であんまり仏像に詳しくはないし、
仏さまに手を合わすときってご利益を願ってのことが多いけど
たまに、たまにですが、こういう感動(衝動?)を感じることもあり
盧舎那仏の前で無意識に手を合わせていた私。
ふっと我に返って周りを見れば、私みたいな人達ばかり。
大勢の人達がいるにも関わらず、
そこの場所だけ静寂な空気で包まれていたような感触。
すごく温かい気持ちに包まれて、
あとはのんびりお寺の中の散策を楽しみました。
修理中の金堂
うちわまきの鐘楼
御影堂前
青空に映えて幡が美しい。
唐招提寺に東山魁夷画伯の障壁画が奉納されたのは1975年。
たしか大学在学中で、それから結婚して東京へ行くまでの数年間
毎年見に来ていたほど東山魁夷好きだった私。
襖絵、本当に久しぶりの対面でした。
独特のブルーの画面が静謐とした空間を構成していて
あれから30年以上経っているのに、さすが色褪せていないなあ。
それよりも、あの若かった頃には気がつかなかった
ここのお寺の魅力!
ふかふかの柔らかいベルベットのような苔の庭!
誰もいなかったらこっそり苔の上でごろごろしてみたかったり♪
今日は光のシャワーが庭一面に降りそそいで
葉陰が綺麗に映されています。
これほど緑豊かなお寺だったとは☆
金堂も
校倉も
講堂も
どこもかしこも緑にラッピングされているようで・・・。
そういえば、苔にラッピングされた幹もありましたよ^^
ちょうど開山忌に合わせて美しく緑が輝いているのでしょうか。
創建当時の天平の面影がそこかしこに残るお寺の印象が少し変わりました。
そうそう「天平の甍」は新宝蔵館で見られますよ。
新宝蔵館前の「きささげ」という大木
白い花が満開でした。
◇唐招提寺◇
tel:0742-33-7900
拝観時間:8:30~17:00(受付16:30)
拝観料:600円(御影堂は別途500円・新宝蔵館は100円)
近鉄「西ノ京駅」下車徒歩10分
有料駐車場有り(500円)
御影堂・仏像修理所公開は6月8日(日)まで。(9:00~16:00)
小さなホテル奈良倶楽部