その存在は花が咲いて初めて知るところとなる。
・・・と毎年、藤の花が咲いたら思うのです。
昨日まで何の変哲もなかった雑木林を歩いていて
野生の藤の花がいきなり目に飛び込んできた時
「あ、もう5月だ!初夏だ!」って感じる瞬間。
そういう季節の始まりをキャッチする瞬間、
それは金木犀の薫りを初めて感じる
秋が始まる日と同じような感動・・・。
藤の花といえば
奈良では春日大社本殿横の「砂ずりの藤」や、
同じく春日大社神苑の珍しい品種の藤が有名ですが、
春日山原生林(世界遺産)の麓、飛火野の奥には
巨木に蔓を伸ばし、その蔓が絡みに絡み合った
野趣あふれる野生の藤が生息しています。
まだ満開には早くてちょっと物足らないのですが、
今日はそちらをご紹介しますね。
まず春日大社参道から飛火野に入り、南へと進みます。
最初の小川を軽々と超え、
二つ目の小川を超えたところ
こんなぽっかりとした空間が広がります。
東の方を見ると御蓋山が・・・
西の方はこんな感じ。
ここは、私が奈良倶楽部を始めて少し慣れてきた頃、
一生続ける趣味として油彩画を習い始めた時の師匠
故間瀬謹平先生に教えていただいた、先生曰く「秘密の藤園」
この日もスケッチをしている人達が。
(偶然、同じ間瀬先生門下の方でした。懐かしかった~!)
飛火野の喧騒が嘘のように、ここだけぽっかりと静寂空間。
ここからまだ奥へ進むと、もうひとつのぽっかり空間が。
大文字の送り火の高円山が見えます。
この二つ目のぽっかり空間から奥へは抜けられないので、
(後日追記:実は奥へ抜けることができるそうです。)
もう一度最初のぽっかり空間へ戻って、
更に東の方へ、鹿苑の裏側に抜ける小道を通って、
イチイガシなど巨木を見ながら、
また参道へ戻ります。
ここへ出ます。→
+++明日からまた忙しくて、
ちょうど藤の一番見頃の時に出かけられないので
少々フライング気味にレポしましたが、
もう野生の藤が満開というか全開の時はこんなもんではありませんからね!
一面、まっ紫!たわわに房を垂らして本当に見事ですよ。
今日でこんな様子でしたからGWの最中が一番見頃ではないでしょうか。
GW中にお出かけの皆さま、どうぞ楽しんできてくださいね♪
>>おまけの画像
昨年撮ったものですが、
樹齢800年の名木「砂ずりの藤」と
「神苑」の珍しい藤の花たち。
きっとこちらのブログで一番見頃の藤の花が近日中にアップされることと思います^^
小さなホテル奈良倶楽部