時を経ても なお。富本憲吉作品は今もってモダンで斬新、そして洒落ている。
近代陶芸の巨匠・富本憲吉の生まれ故郷、奈良県生駒郡安堵町にある「富本憲吉記念館」へ行ってきました。
大好きな作品を鑑賞するのは勿論だけれど、作品が発する「気品」というか「品格」が
いかにして生まれて醸造され昇華されたのか・・・。
絵を描くのが好きなので、私はどちらかというと作陶された器形よりも
そこに施された模様の方に、つい目が行きます。特に大好きな模様である
「四弁花連続模様」や「羊歯の連続模様」など、同じモチーフを連続させた草花模様を見ると
大仰な言い方ですが、いつも『神は細部に宿る』という言葉を思い出すのです。
それほど”完成された美”というものを、そこに感じてしまうのです。
生まれ故郷の大和の美しい自然が育んだと言われる富本芸術。
自然と対話することで生み出されたという美意識の源泉が、この奈良の地にあるというのは
同じ奈良県人としてとても誇らしいことです。
少しわかりにくい所にあって、私自身が今まで行きにくい所と勝手に敬遠していたのですが
一度行ってみて、もうこれでお客様にも(地図上でですが)ご案内できると思います。
法隆寺方面までお出かけでしたら、是非こちらも立ち寄り処に加えてみてくださいね。
ご一緒に同行して下さった、しをんさんの日記に、詳しくわかりやすい「富本憲吉記念館」レポが
書かれていますので、合わせてご参考にしていただければと思います。
富本憲吉が実際に過ごしたという離れ屋。
富本デザインの浴衣地を屏風に仕立てたもの。
富本デザインの図案を軸装したもの。
「富本憲吉記念館」
住所:奈良県安堵町東安堵1442
tel: 0743-57-3300
開館時間:10:00~17:00(入館は16:30まで)
休館日:火曜日・8月1日~10日、12月21日~1月4日
料金:大人700円・中高大生500円・小学生200円
交通:車で 西名阪自動車道法隆寺ICから約3km、約7分。無料駐車場有り。
交通:公共交通機関 JR法隆寺駅から「かしの木台1丁目」行きバスで約8分、東安堵下車、徒歩約5分。
メモ:富本憲吉(明治19年~昭和38年)日本を代表する陶芸家であり、昭和30(1955)年には色絵磁器の分野で
第1回重要無形文化財技術保持者(人間国宝)に認定されている。