奈良八重桜(ナラノヤエザクラ)・・・
「奈良に咲く八重桜」という意味ではなく、こういう名前の品種なんです。
(わが母校の中学校の校章もたしか・・・このヤエザクラだったような)
奈良の県花に指定されているこの桜は
ほとんどの桜が終わりかけたこの時期にようやく咲き始めるのです。
昨日の「奈良 智林堂書店」さんのブログを拝見して、
(智林堂さんは餅飯殿商店街にある古本屋さんです。
ブログには地元ならではの観光情報も載せられていて
いつも参考にさせていただいてます。)
そうそう奈良八重桜は今が見頃!と、
転害門裏側の鼓阪(つざか)小学校の前まで行ってきました。
本当に!
まだ蕾の咲きかけの花もあります。
八重にしてはボリューム控えめ、うっすらとした桜色がとても上品な桜です。
校門前には10本ちかい奈良八重桜がありますよ。
先日の日記でも紹介しました黄色い桜「御衣黄(ぎょいこう)」は
こんな感じ。
ぼたんの八重桜も満開です。
そして、一昨日の日記に登場しました転害門(てがいもん)。
国宝のこの門は通り抜けが禁じられているため、
かえって鳩や野良猫ちゃんたちの住処になっていて、
以前から、梁の上でフンをする鳩に悩まされていたのです。
東大寺関係者の方が月2回ほど掃除しても梁の上までは届かず
一部腐食している梁もあるそうで・・・。
まずは国宝を護ろうと、鳩除けネットを屋根裏に設置されたとか。
(今日の朝日新聞朝刊奈良版から)
今回のネットはあまり目立たないそうで・・・
実際に見てみると本当にわかりませんでした。
転害門・・・
二度の東大寺炎上にも奇跡的に焼けずに
天平時代のままの姿を残している数少ない遺構なのに、
今はひっそりと忘れ去られたような存在になってしまって。。。
平城京に朱雀門なんてレプリカ造るより、
天平時代のこの立派な遺構をもっと誇り高くアピールすればいいのに!
と思ってます。(関係者の皆さま、これは私の個人的見解ですから)
転害門について少し詳しく記してみます。
東大寺の西限の門(3つある)のひとつが
一条通りの東の突き当たりにある転害門で、
かつて、大仏造営の頃、大仏守護の神様が
宇佐神宮からこの門を通って手向山八幡宮へ向かわれたとか。
また八脚門という格式の高い門で、
日本で現存するのは法隆寺と転害門だけです。
転害門には長さ15m以上の注連縄がかかっていますが、
5年に一度、奈良倶楽部の近所の町内の農家組合でかけかえをしています。
その付け替え作業のおじさん達と転害門談義してたんですが、
昔は門の真ん中通りぬけできたそうで、門の中が遊び場だったそうです。
国宝として護られなければならないものもあるので、
通り抜け禁止は致し方ないとしても、
例えば、月に一度は通り抜けデーみたいな日があって、
賑やかに市が立ったら面白いのになあと思います。
こんな立派な門なのに勿体無いですよね。
それに、もうひとつ。
一条通りの東の真正面に、威風堂々と立ちはだかるその姿。
威厳に満ち本当にりっぱな門なんですが、
遠景で見た時に電柱がすご~く邪魔なんです。
一条通りの電柱、早く撤去してもらえないものでしょうかね。。。
写真は転害門の注連縄付け替え作業の様子です。
一日かかりでわらを編んで大きな注連縄を結い、
大勢の人達で運んで行きます。
(2005年9月23日撮影)
小さなホテル奈良倶楽部