2008年3月4日火曜日

修二会こぼれ話⑬~お声明を聞く~

3月4日++

今晩の初夜声明の時導師を勤められるのが
今年から練行衆になられた新入の筒井さん。

娘の小学校の同級生、あのお子さんが・・と思うと
本当に感慨深いものがあります。

初夜のお声明は大体8時頃から。
仕事を片付け、一人二月堂へ向かいます。

局でじっと坐っているのはものすご~く冷えます。
いつもの防寒着+ホカロン+靴下2枚重ねに大判のひざ掛け
+勿論帽子も手袋も!=備えあれば憂いなし^^
しっかり初夜の行法、最後までお付き合いできるように完全防備です。


二月堂の中、練行衆が修業をされている「内々陣」を囲むように
男性が立ち入り許可されている「内陣」があり、
その外側に女性が入ることができる局があります。
一般的には正面(西)の局に入ることが多いのですが、
今日は南の局(二月堂向かって右側側面)に入ることにしました。

正面の局からですと礼堂から戸帳ごしに見える
蝋燭の灯りに練行衆の影がゆらめく様子が幻想的なんですが、

南局では戸帳がないので、すぐそこに練行衆の姿が見えます。
須弥壇に飾った造花の椿もよく見えます。
(ただ五体投地板は見えませんが)

始まってすぐは20人くらいの人でしたでしょうか・・・。
その内ぽつぽつと帰って行かれて、2時間ほどすれば2~3人に。

声明をリードするのが勤めの時導師の役・・・
新入の方にはきっと大変なことなんでは?と想像しながら聴きました。

一人でリードし、その後を皆のハーモニーで重ねて唱誦いきます。
熟練の練行衆たちの鍛錬された自慢の咽喉の中に、
これから将来が楽しみな若い人の声。

20代から30代~60代と世代を超えた人たちの繋がり。
見事な声明のハーモニーを聴くたびに人の繋がりの大切さに想いがいきました。

いいなあ。

いつも聴いてるお声明とはまた違って、今日はいろんなこと想像しながら
楽しんで聴いてました。

声明も終わり近く、「南無観自在」ナムカンジーザイ、ナムカンジーザイ、ナムカンジーザイ
ナムカン!ナムカン!ナムカン!・・・・

この時の時導師さん、すご~く乗ってましたね。
この時も筒井さんかな?

今までとうって変わって自信に満ち溢れた節まわし!
きっときっと小さい時からお家で当たり前のように唱えていたお経なんでしょうね。

ところで、二月堂売店でこのようなものを見つけました。


『このご祈祷は、練行衆が毎夜堂内でみなさま方のお名前を読み上げ、願いがかなえられますようご祈祷するものです。・・・ご祈祷が終わり次第、お札を郵送いたします。』と書いてありました。

ひゃあ~♪私の名前が読み上げてもらえるの~??

修二会の最中に練行衆が直々に詠んでくださるって?

恐れ多くも有難や~♪

って、本当は私の名前はどうでもいいのですが、
修二会は練行衆があらゆる人になり代わって祈りを捧げる行でもあるのですものね。

小さなホテル奈良倶楽部