お盆の宗教行事でもある東大寺の万灯供養会に行ってきました。
奈良倶楽部を始めた年(1989年)はまだあまりお客様も多くなく年間通してこれはと思う行事をほぼ制覇していたのですが・・・・この最近は多くの人で賑わうほとんどの行事が、こちらの仕事の忙しさと比例するためによほどでないかぎりは出かけて行けずにおりました。
今回はブログを始めたせいもあり「取材」と称して思い切って出かけてみました。
その最初の一年に行ったことがある奈良の行事の中でもとりわけ印象深かったのがこの「万灯供養会」。
ご存知、観相窓が開いて大仏さまのお顔を外から拝むことができるのです。
中門をくぐると目の前には大仏さま、そして大仏殿に続く石畳に整然と並べられた灯籠のゆらめく灯りの数々。
最初に見たときの印象は何ともいえない荘厳な世界!
幻想的な灯りの道が続く向こうには神々しいばかりの大仏さまのお顔がまばゆく輝いて・・・
本当に何も言えなかったです。
そして、今晩久しぶりにその雰囲気の中に行きました。
やはり昔も今も変わらない厳かな姿の大仏さま。
中門から中に入って思わず合掌。
ため息が出るくらいの美しい風景でした。
南大門から大勢の人並みの中に順番に並んで、きっと大変な人出だったでしょうに、不思議と中門をくぐった途端にそんな回りの人込みが気にならなくなって、私一人の世界に入れるのです。
大仏さまの前まで進んで、また合掌。
こんな時、私事や瑣末なこと普段お願い事をするような小さな出来事は頭から吹っ飛ぶものですね。
終戦記念日が朝から頭から離れない一日だったこともあり、なぜだか祈りの言葉として出たのは「世界中が平和でありますように!」という曖昧でもあるけど本心でもある言葉でした。
出口では、アルバイトの学生さんかもしれない作務衣を着たお兄さんが一人一人に「ありがとうございました」と丁寧に頭を下げておられます。
大仏殿の前は押すな押すなの人だかりでしたが、帰りの道中、大仏池のあたりは誰もいなくて、もう虫の音が秋の訪れを告げているようでした。
デジカメで撮った写真は三脚禁止だったのでかなりのピンボケでごめんなさい^^
高円山では大文字の送り火が。
飛火野から眺めて撮った写真、こちらもかなりの腕前ですが(笑)
◇東大寺万灯供養会 毎年8月15日19:00~22:00
何時に行っても、中門まで入場するのに南大門前くらいから並んでいました。
南大門から入場できるまでの時間はおよそ15分くらいでした。
入場できる人数もある程度制限されているので、門の中に入ったらそれほど混雑した印象はありませんでした。
◇高円山大文字送り火 毎年8月15日20:00点火
やはり飛火野からがよく見えます。大仏殿前や春日野園地などからは木々が邪魔をして見えないので、20:00に合わせて大仏殿を先に行くか後にするかになりますが、大仏殿を後にした方が少々すいているようにも思いました。