2009年7月24日金曜日

東大寺のお地蔵さまと、正倉院展の日程

今日もお地蔵さんの話を少し++

昨日お参りした、福智院のお地蔵さまが日本一大きいという話でしたが
「東大寺念仏堂ご本尊の地蔵菩薩像も、かなりの大きさよ」と
しをんさんからお聞きしましたので、早速行ってまいりました。

お堂正面は閉められていますが、脇の扉が開いていまして、そこから拝顔させていただきました。
いやあ、かなり大きいです。とてもりっぱ。福智院のお地蔵さまよりひょっとして大きいかもしれません。

筒井寛秀師著『誰も知らない東大寺』にも記載があり

ご本尊の地蔵菩薩像の胎内には「夜泣き地蔵」と呼ばれる小さなお地蔵さまが奉納されていたそうです。
大きな地蔵菩薩像、夜泣き地蔵、共に鎌倉時代の作で重文です。
念仏堂では8/23にお地蔵さんのお祭りがあるそうですよ。(18:00より2時間くらい)

東大寺の諸堂や塔頭寺院には多くのお地蔵さまが祀られていますが
念仏堂の他に重文指定されているのは、公慶堂、法華堂、知足院、真言院の地蔵菩薩像。

このうち、知足院の地蔵菩薩像は毎年7/24の朝に一般公開されるのみ。

知足院は、奈良倶楽部から一番近い東大寺塔頭(たっちゅう)でありながら
普段お堂を閉めてらっしゃるので、石段下を通っても境内までは中々入ることもなく
(奈良八重桜の時期には何度か足を運びましたが・・・)
「文使の地蔵」と名付けられた大変ハンサムなお地蔵さまにお参りするのは初めてです。
(お地蔵さまの云われなどはこちらを参照ください。)

午前8時頃から1時間ほど、東大寺一門の僧侶たちによる法要のあと
お地蔵さまの間近にまで近寄り お参りをさせていただけます。
本当に、"眉目秀麗"という言葉がぴったり。目があってドキっとするくらいの素敵なお地蔵さまでした。

同じく『誰も知らない東大寺』より、「文使の地蔵」の云われの項から父の手紙の一文を抜粋します。

仏の浄土に往生した父の筆跡の返事には
「生者必滅は世の常のことである。会えるものはまた離れるということは、この世の定めである。
汝と我とが生をへだてていることは、しかたのないことである。
我は前生に東大寺の奉行を務め、造寺修仏の功をいたし、
また仏法を興して世の人の利益をはかることに誠をもって行ってきた。
その故で弥勒菩薩がおわします都卒の内院に生まれ、弥勒菩薩の説法を聞き、
身心安楽であって、まことに自由自在である。このことは天上界の快楽よりも勝れている。
だから嘆き悲しむことはない。汝は常に東大寺に参詣して大仏様を拝んだなら、
必ず我と同じ仏の浄土に往生することができるであろう。何事もその時くわしく申す。」と書いてあった。


・・・生をまっとうし、またあの世でいつか会おうと。
そんな風に残された人に言える、そういう人生を送れるようになりたいものです。
たまたまこの一文に出会って、そして今朝は東大寺一山の声明を聴聞し
何だかしみじみと有り難いなぁと思ったのでした・・・。

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ところで、東大寺の公式ホームページがリニューアルしたようですよ。
3Dバーチャル参拝とか子供さん向けのページとか面白いですね。

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また「正倉院展」の日程が発表されましたね。
今年は天皇陛下御即位二十年記念として、例年より3日会期が長いです。
「第61回 正倉院展」は平成21年10月24日(土)から11月12日(木)まで。
光明皇后直筆の書や、大仏開眼会で演じられた音楽劇の仮面など66件が出陳されるということです。


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7月に入って、11月ご宿泊のご予約を受け付けています。
正倉院展の開催期間の問合せも多く、皆さまの関心の高さがうかがわれます。
まだまだ先のことと思っていましたが、こうして期日の発表があると
毎年のことながら、また気の引き締まる思いになります。

でもその前に、まほろば総体、そして燈花会と・・・気力体力充実させて頑張らなければ!

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今日の鹿画像++

     
          
ついつい赤ちゃん鹿に目がいくのですよね♪
写真上:お父さん鹿にくっついて仔鹿が2頭。ちょっとめずらしい組み合わせのような気がします。
写真中:講堂跡で。バンビちゃんがすごく増えました。やっぱりペタンと座りこんでます。かわいい♪
写真下:同じく講堂跡。ここにはりっぱな角の牡鹿がいて、通るたびにチェックしてしまうのです。