今年もあと僅か。さて皆さま、今日のブログはといいますと・・・。
一度こういうのをやってみたかったのですが
「奈良倶楽部通信が選んだベスト3!」の発表です。
って何の?奈良倶楽部のことだから「奈良の観光地ベスト3」とか?
「奈良の伝統行事ベスト3」とか?ひょっとして「仏像ベスト3」??
いえいえ違います^^
では行きま~す。☆☆☆ジャジャジャジャ~ン☆☆☆
今年観た『心に残った展覧会ベスト3』の発表で~~す!
といっても、それほどたくさん観ているわけではなく(30件でした)
美術館や博物館へ行くことや、展覧会を観るのが大好きなだけで
専門的な勉強をしたわけでも深い知識があるわけでもございません。
本当に、単なる観ることが何よりも「好き」というだけなのですが。
展覧会場に流れる「気」・・これは作家や作品から発せられる気も
あるけれど、それに関わった人の想いから発せられるものもあり、
そういう全ての「気」から私はいつも大事なものをもらっています。
例えば「静謐」「深い思索」「満ち足りる」「真の豊かさ」
「迸る情熱」「真摯に向き合う」「魂の深奥で触れる」
「美の女神を捉えるための気の遠くなるような努力」「篤い信仰」
「美意識=エレガンス」「悠久の時間の中の自分は一瞬の時」
気恥ずかしい言葉で表現してしまいましたが
このようなキイワードが心を捉えて
ワクワクするような時間を過ごすことができた展覧会を中心に・・。
では栄えある第1位は・・・「エミリー・ウングワレー展」!
これはもう、作品から発せられるエネルギーがとにかく凄い!
ほとんど魂鷲掴み状態で心地よくふらふらになりました。
観終えた後で身体が心が気持ちよく踊りだしたくなるような
力強さや生命力が作品から湧き出していましたね。
次に第2位は・・・「国宝三井寺展」!
この展覧会は出展されている国宝の数々も素晴らしいのですが
それを長い歴史の時間の中でどれほど多くの人々が
どれほど大事にして守り、受け継いでこられたか、
三井寺の方々の篤い想いを出展物や展覧会全体の構成を通して
感じることができ、それがとてもスッと気持ちよかったですね。
最後に第3位は・・・同点で3つ
「西国三十三所展」「舟越桂~夏の邸宅~展」「ルオーのミセレーレ展」
それぞれの展覧会から違った形で感動を受けました。
奈良国立博物館での「西国三十三所展」は1位にしようかと迷ったくらい
重厚な展示によく構成された内容で大変よくできたいい展覧会でした。
仏像を信仰の対象ではなく彫刻というか芸術の対象として観ていた私に
観音さまへの心の扉を自然と開けさせてくれたというか・・・。
この前後に開催された「法隆寺金堂展」や「正倉院展」に比べると
少し目立たないようでしたが、何の何の。いや秀逸、奈良博やるね!
東京都庭園美術館での「舟越桂展」は場所と作品がどちらも絶妙に
マッチングして新たな調和が生み出されていた。
ただただ美しいエレガントな世界でした。
和歌山県立美術館での「ルオーのミセレーレ展」は何気に入ったので
思わぬ収穫というか、ルオーの精神世界に触れる機会を得られたことに感謝。
一応・・・今年鑑賞した展覧会の一覧です。
1月・猪熊弦一郎現代美術館(谷口吉生設計)
豊田市美術館・法隆寺宝物館などを手掛けた谷口吉生の美術館自体
見るのが目的だった。勿論猪熊弦一郎画伯も大好きです。
・「金刀比羅宮書院の美」展・・前年の夏に東京藝術大学で観たものを
本来ある場所で再見したもの。襖絵などは本来の場所で鑑賞すべきと
納得。美術館で観た印象とは比べ物にならないダイナミックさ。
・直島地中美術館・ベネッセミュージアム・家プロジェクト
・奈良県立美術館「絵画の冒険~抽象芸術の楽しみ~」
こんなに近いのに、今年奈良県美はこの時しか訪れていない。反省。
・奈良市写真美術館「大和路巡礼―斑鳩の里―」
3月・国立国際美術館「エミリー・ウングワレー」・・このあと常設展を
観てしまったが、教訓、素晴らしいテンションのまま立ち去るべき。
4月・奈良国立博物館「天馬」・・意外にいい佳作的な展覧会でした。
7月・奈良国立博物館「法隆寺金堂展」・・展示替えもあり2回鑑賞。
一室だけの展示空間でしたが、小粒ながらピリッとしたものあり。
・滋賀県立美術館「ブルーノ・ムナーリ展」
・兵庫県立美術館「横尾忠則~冒険王~」
8月・奈良国立博物館「西国三十三所展」・・これは3度鑑賞しました。
・和歌山県立美術館「ルオーのミセレーレ」
・東京都美術館「フェルメール展」
・東京都現代美術館「PARALLEL WORLDS」
・サントリー美術館「小袖展」
・森美術館「アネット・メサジェ展」
・東京都庭園美術館「舟越桂~夏の邸宅」
・東京国立博物館「六波羅蜜寺の仏像展」
・法隆寺宝物館・・・ここと出合ったのは今年一番の収穫でした。
10月・高麗美術館「ポジャギとチョガッポ展」
・大阪市立美術館「佐伯祐三展」
・飛鳥万葉美術館「田中一村展」
・奈良国立博物館「第60回 正倉院展」
12月・細見美術館「琳派展ⅩⅠ 花の協奏曲」
・京都造形芸術大学「芸術と生活の根-李朝の輿-」
・何必館「上野憲男展」
・大阪市立美術館「国宝 三井寺展」
・奈良国立博物館「おん祭りと春日信仰の美術展」
数少ない鑑賞ながら、それぞれに感動し元気をもらえた展覧会でした。
仕事が忙しい時期は距離的にも時間的にも出かけられないことが多く
行きたいけど見逃している展覧会も多いです。
でもそれなりに楽しい「観るを楽しむ」一年でした。
来年の展覧会観始めは、まずは大山崎へ。
これを楽しみに年末年始の忙しい時期を乗り切りますね☆
小さなホテル奈良倶楽部