第59回『正倉院展』へ行ってきました。
毎年、この時期は、奈良倶楽部へお泊りのお客様も多く、
仕事で手いっぱいだと中々時間も取れずに、
観ることを諦めている年も多いのですが、今年は、
「特に絵画を表した宝物や文様表現の優れた宝物が多く出陳されている」らしく、
正倉院文様が大好きな私としては、
やっぱり見ておかなきゃ~!本物を~!!・・・ということで行ってきました!
そしてやっぱり素敵でした。
1250年以上も前の品々が、このような美しい状態で保存され残っているという事実にまず敬意を、
そしてこうして1250年もの間、脈々と次世代へ繋いでいくという意志や知性に、
日本人としての誇りを感じました。
やっぱり素晴らしいものは素晴らしいですね。
帰ってきてから、また図録を紐解いては
ほ~ほ~と、ため息まじりにうっとり魅入っております^^
図録から撮った写真ですが、私のお気に入りの展示物を少しここでアップいたします☆
まず、「羊木臈纈屏風(ひつじきろうけちのびょうぶ)」
天平文化の薫りがする羊さんの図柄ですが、
シルクロード伝来のものではなく、れっきとした日本製の屏風です。
木の幹にも2匹のお猿さんが描かれていて何だかちょっとユーモラス☆
また、これは「う」という管楽器ですが、
こちらの下部の壺の部分にも豪華な文様が表されています。
音声ガイドを借りると、この「う」の音色が聞けますよ♪
それから、こちらの図様もパンフに取り上げられていて、
一体どういう物に描かれていたのか興味深々でした。
実は「墨絵弾弓(すみえのだんきゅう)」という細長~い弓の弓身に描かれた図柄なんです!
これはすごいです!
いっぱい描かれていて、楽しくって面白くって、ちょっと感動しました☆
「金銀平脱皮箱(きんぎんへいだつのかわばこ)」です。
拡大図
中心の鳳凰文様のまわりの番いの鳥が、
二羽で一つの花枝を仲良くくわえていて、いい感じです。
そのほかには、古裂残欠が多数出品されていました。
布に染められたり、織られたりした図柄が、どれもどれもかわいくて素敵で、
改めて正倉院文様の素晴らしさを認識しました。
最後に、今回の正倉院展での目玉展示物のひとつ、
パンフレットや図録の表紙にもなっている「紫檀金鈿柄香炉(したんきんでんのえごうろ)」。
これだけは是非見ておきたい!と楽しみに鑑賞しました。
写真で見た印象以上に小さく小ぶりでしたが、
紫檀や金や水晶を使った贅を凝らした細工の美しさに惚れ惚れ、
やっぱりすごいな~とため息まじりに観ておりました。
紫檀金鈿柄香炉の炉の脚の部分拡大写真です。
振り向いた姿の小さな獅子が何ともいえないくらいキュート!
すべて、図録から写真を撮ったので見にくい点はご容赦くださいね^^
『正倉院展』のくわしいご案内はこちらから。
今日のお昼過ぎで待ち時間、10~15分でした。
午前中開館と同時に行かれたお客様は、待ち時間30分とおっしゃってました。
全般的には、夕方3~4時ころの、団体さんが帰られた後がぐんと空くみたいです。
また、オータムレイトといって、閉館の1時間30分前以降に販売する当日券があります。
(販売は博物館当日券売場のみ)
1000円が700円になり、こちらはかなりお得です。
今日の人込み具合でささ~っと見て1時間~1時間半くらいでしたので、
これを利用しても十分鑑賞できそうに思いました。
また、館内も結構な人出のように感じましたが、
展示物に向き合ったら、そのような雑踏を忘れさせてくれるくらい、
至福の時間を過ごすことができました。(幸せ~♪)
小さなホテル奈良倶楽部